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児玉尚彦
児玉税務会計事務所代表 [ 経理・会計 ]
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児玉尚彦
[インタビュー]
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キャッシュレス、伝票レス、社員レス、ココまでできる経理の合理化/日本能率協会マネジメントセンター(4)
2005.07.31
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ブラックボックスになっている経理は、 改善して効率化できると気付いて欲しいと思います。
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領収書をきれいに貼る必要はありません
【主藤】 そういうふうに立て替えなり、まとめて精算すると。まとめて仕訳を入力してもいいというのもありますけども、もう1つこの本に書いてあることで、目から鱗でみんなほとんどの方は日々やっているという領収書の貼り方。整理の仕方っていうんですかね。きちんと日付ごとにとか、やっていると思いますよね。
【川崎】 几帳面な方もいらっしゃいますよね。
【主藤】 要するにきれいに並べる、順番に並べるというのをあとから見て、担当の方が自己満足に思っている方、多いと思うんですけども、これ、あまり意味のないことなんですね。
【児玉】 そうですね。誰のためにきれいに貼るかっていう話になると思うんですよ。ある会社で経理担当者辞めたので、ちょっと相談乗ってくれというので、行ったことがあるんですね。
その会社でどうしたかというと、その経理のベテランの方が今までは領収書を科目ごとにきれいに順番に貼って番号をつけていらっしゃったんですね。結局その後、社長に聞いたんですけども、領収書スクラップブックのように貼っているんですが、それ見たことありますかって言ったら、俺は見たことないよと。他の社員の方はって言ったら、いや俺も見たことがないっていう話なんですね。ですから、誰も見ないものをきれいに貼って、価値があるんでしょうかっていう話ですね。
【主藤】 なんで皆さん、きれいに貼らなくてはいけないと思っちゃっているんでしょうかね。
【児玉】 たぶんそれは、会計事務所が指導するからだと思うんですね。きれいに貼った方がチェックする側が見やすいので。あとは税務調査の時に心象を良くするためという理由ぐらいだと思うんですね。
【主藤】 顧問の会計事務所さん、税理士さんの方が毎月、毎月何らかのアドバイスしたり、確認したりしますけども、その時に彼らが見やすいから。
【児玉】 そうですね。
【主藤】 実はそこにあるんですか?
【児玉】 と、思いますね。ですから経理の人が誰の目を気にして仕事をしているかっていう話になるんですけども、経営者のことはあまり気にしていないんですよ、そういう意味だと。誰に怒られるかっていうと、会計事務所と税務署なので、怒られる人の目を気にするという。
【主藤】 経理担当者が怒られるのは、会計事務所や税務署。
【児玉】 そうですね。その人達に気に入られるような仕事をすると。
【主藤】 それでこの本にも書いてありますけども、ブラックボックスという表現がね。そうなっちゃう。見えない。
【児玉】 そうですね。
【川崎】 意味がないところに頑張っちゃったりとかしているわけですね。
【児玉】 そうですね。おっしゃる通りですね。
【主藤】 だからこそ、そこのコストがかかってしまうし、そのコストになかなかメスを入れようとする経営者もいない、少ないということなんですね。
【児玉】 わからないから言えないんですね。
売掛金と代金回収の条件 【主藤】 今、会計のテクニック的なお話をしましたけれども、実は会計のことだけで問題が済んでしまえばまだいいんですけども、実はここを放っておくと結構会社の経営としても大きな問題に直面することも出てくるというふうなことまで話をきちんと書いてあるんですけども、売掛金とか代金回収の条件ですよね。
普通営業マンが物を売ってきて、お店の商売ですとその場で、レジでお金頂きますけども、いわゆる締め支払いっていうやつですね。このところもしっかりと経理の方でルールを作っておく、おかないで全然資金繰りが変わってくる話。
【児玉】 おっしゃる通りですね。
【主藤】 これ、具体的にいうと、どういった事例がありますか?
【児玉】 今、主藤さんがおっしゃったみたいに、いわゆる会社との基準としては月末締めの翌20日払いだとか、そういうルールが元々あったんですね。でも新規のお客さん取ってきて、営業マン達がどういうにやっていくかというと、売りやすいところ、いわゆる取引金額が大きいものを追い求めていくので、いわゆる向こうの払いやすい条件で取引してきちゃうんですね。
【主藤】 買う側が払いやすい条件。
【児玉】 そうですね、はい。
【主藤】 とういことは、商品を、物をお客さんが手に取ると、クライアントがですね。その時にお金を払わない。これが法人取引の場合は、比較的一般的というわけですよね。
【児玉】 はい。信用取引ですよね。
【主藤】 信用取引ですね。その時に、じゃあいつ払うというパターンが多いんですか、通常は。
【児玉】 向こうの条件でやってきちゃうんですね。ですから向こうが手形払いだったら、手形払いに合わせるだとか、いわゆる2ヶ月後払いだったらそれに合わせるとか。
【主藤】 支払いは2ヵ月後だけれども、先に商品は渡してしまう。こういうふうなことはやらない方がいい。
【児玉】 そうですね。やっぱり資金繰り考えると当然だと思うんですね。
【川崎】 でも、ほとんどそうですよね。
【児玉】 そうですね。
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