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児玉尚彦
児玉税務会計事務所代表 [ 経理・会計 ]
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児玉尚彦
[インタビュー]
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キャッシュレス、伝票レス、社員レス、ココまでできる経理の合理化/日本能率協会マネジメントセンター(1)
2005.07.31
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ブラックボックスになっている経理は、 改善して効率化できると気付いて欲しいと思います。
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会社関係と密接な関係をもつ経理
【主藤】 今回のゲストは、日本能率協会マネジメントセンターから出版されております、3万部を突破しているベストセラー、「キャッシュレス、伝票レス、社員レス!ココまでできる経理の合理化」の著者でいらっしゃります、児玉尚彦さんです。 児玉さん、今日は宜しくお願いします。
【児玉】 宜しくお願いします。
【主藤】 今現在の児玉さんの活動というのは、こういったキャッシュフローの改善とか、コンサル的なことも多いんですか?
【児玉】 そうですね。コンサルみたいなのもやっておりますけども、今ご紹介頂きました、日本の中小企業を経理作業から解放するというのをテーマに挙げて、経理合理化プロジェクトという活動を中心にやっています。
【主藤】 普通の税理士業も当然。
【児玉】 やっております。
【主藤】 この今回の本、キャッシュレス、伝票レス、ここまでわかるんですけど、社員レスというのがね。
【児玉】 なるほど。
【主藤】 ここまで合理化するというこの本、これを書かれたきっかけというのは、何かあったんでしょうか?
【児玉】 もう主藤さんもご理解頂いていると思うんですが、日本の中小企業を取り巻く環境が変わってきたというのが大きな理由だと思っています。
中小企業も流れに沿って変わっていかなければいけないよ、というところで、それに対して経理も変わらなくてはいけないというのを訴えたかったというのが一番ですね。
【主藤】 具体的にいうと、昔と今、会社を取り巻く環境の変化とともに、経理というのはどのように変わってきているのでしょうかね。
【児玉】 よくいわれるのは、大きく私は会社の経営を見てて3つ変わったと思っているんですね。1つはよくいわれる、経営にスピードが求められるようになったというところがあると思います。 それに対して経理が、その経営者がスピードを求めているのに応えているかっていうと応えていないというのが実態として1つあると思うんですね。
2つめがコストの問題で、日本に中小企業250万社あるといわれているんですけども、そのうち7割が赤字なんですね。コストがかけられない時代になっているんですけども、経理の仕事は今まで通りコストをかけていると。ですから言ってみると、売り上げが10%下がったのに、経理コストは変わっていないという話ですね。そうなってくると赤字が続いてしまうというのが、やむを得ない状況だと思うんですね。
3つめがいわゆる、IT化ですね。経理でいってみると、このデジタル時代にいわゆる江戸時代みたいな経理処理を今までやっているという状況があるので、ですからそれに経理が対応できていないというのが実態だと思っています。
【主藤】 なるほど。そういうふうに経営環境が変わってきたのにもかかわらず、この経理という部署、これ、変わっていない。
【児玉】 はい、そうですね。
経理の良し悪しが会社の業績を決める 【主藤】 コストというお話ありましたけど、経理というのはコストセンターになっちゃいますよね。収益を生まない。
【児玉】 おっしゃる通りです。ですから儲からない仕事なんですけども、これにじゃあいくらまでかけていいのかというのがテーマになっちゃうんですね。
今までは正しいことをやっている部署なので、その正しいことにはじゃあどれだけ時間をかけていいのか、コストかけていいのかっていう話になってしまうんですけども、経理の人に合理化をしなさいっていうと必ず返ってくるのが、正しいことやってなんで悪いのという反論なんですよね。
【主藤】 企業の経理の良し悪しというの、会社の業績にも大きな影響を与えるものでしょうか?
【児玉】 ええ、そうですね。よくいわれるんですけども、よく中小企業の経営者達は外部の人達から経理をしっかりやらないとダメだよとか、経理は会社の要だからちゃんとやんなさいということを言われると思うんですよ。でも実際、先ほど言いました通り、7割が赤字なんですよね。その7割の赤字の法人が、経理やっていないかというとちゃんとやっているんですよ。
ちゃんとやっていても、赤字は赤字なんですよ。かたや、逆にいわゆる経理がすごくだらしない会社でも、儲かっている会社って結構あったりするんですよ。だからそのへんは経理を正しくやっていた、ちゃんとやっていたからといって利益が出ているかというとそんなことないというのが事実としてあると思うんですね。かたや、あんまりやらなくてもいいよという話ではないんですけども、そういうのが事実としてあるというのも本当だと思うんですね。
【主藤】 決して経理をしっかり行うということが、会社の業績にプラスになるとは限らないけれども、コストセンターとしてこれはテコ入れをしなければ、ずっと安定的に費用を食ってしまう部署ですから。
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