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浜口直太
国際経営コンサルタント [ 仕事術 ][ 起業 ]
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『そのやり方では一生うだつはあがりません』
2007.06.06
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ルール4:見返りを考えずに、一所懸命打ち込む
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「見返りを考えずに、一所懸命打ち込む」ことは、私の何かを始める時の指針なのです。 もちろん、ビジネスであれば、多くのやれることの中から、何をするかを戦略的に選ばなければなりません。その際大事になるのが、「費用対効果」「時間対効果」です。 ビジネスは、食うか食われるかの世界です。ですから、見返り、特に利益は、とても大事です。 見返りなしでやっていれば、そのビジネスは長続きしません。 もし、そのビジネスが会社の主な事業であれば、利益を考えずに続けたら、倒産は時間の問題でしょう。 このように考えると、「見返りを考えずに、一所懸命打ち込む」ことは、ビジネスにおいて、理論的に矛盾するように見えます。 しかし、現実においては矛盾しません。要は、なんでもかんでも見返りを期待せずやるのではなく、選ぶことが大事なのです。 ポイントは、いい人が関わっている、いいこと(プロジェクト)に対してのみ、見返りを考えずに、一所懸命に打ち込むのです。
実は、私は昔このことがわからず、すべてに対して、見返りを考えずに、一所懸命打ち込んでいました。 そうしたら、騙されたり、利用されたりしました。酷い時は、私が一所懸命打ち込んでいましたから、その姿を見て私を応援してくれた人達にまで、心配迷惑をかけてしまったのです。 私の失敗談から、一所懸命打ち込むことを選ぶ上でぜひ知って頂きたいことが三つあります。 一つは、たとえビジネスだとしても、そのことが人のため、世のために役に立つのかどうかを考えてみることです。もし、自分の利益にのみなり、人のため、世のためにならないことであれば、一所懸命やることは、考え直した方がいいと思います。 二つ目に、挑戦的なことに対して一所懸命打ち込むべきだと思います。 三つ目に、選ぶ上で気をつけることがあります。それは、すでに簡単に述べましたが、いい人達が関わっているいいプロジェクトであるべきなのです。 さらに、その「いい」という判断を下す際に、関わっている人達とそのプロジェクトの過去と現在はどうであるのかを徹底的に調べるべきなのです。
ところで、なぜ、見返りを考えずに、一所懸命打ち込むことが大事かわかりますか? 見返りはあくまでも一時的かつ短期的なものだからです。つまり、本当に成功させようと 本気で頑張れるのは、見返りを考えない「仏の心」があればこそ。一時的な利益より、この「仏の心」を持つことの方に価値があるからなのです。
(本文は『そのやり方では一生うだつはあがりません』(PHP文庫、浜口直太著)から引用しました。)
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