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浜口直太
国際経営コンサルタント [ 仕事術 ][ 起業 ]
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『そのやり方では一生うだつはあがりません』
2007.03.19
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頭がいい人は先読みしすぎて、結局何もできない
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「業界でもまったく新しい試みですが、挑戦してみてはどうでしょう?」
ある中堅企業の顧問をしていた際に、同社の新規事業開発室の打ち合わせに参加させて頂いたときのこと。若手社員さんからの元気な発言です。その直後先輩社員さんが一言。 「まだ、大手企業さえやっていないことなのに、うちみたいな体力のない会社がやって上手くいくわけがないと思います。そもそも、乗り越えなければならない障壁が多すぎるし、失敗する確率が高すぎると思います。」 「おっしゃることは、正論であり、当然だと思います。しかし、社長がこの『新規事業開発室』を創設された際、言われました。『失敗覚悟で他社がやっていない新しいことに、どんどん挑戦してもらいたい』と。もともと新規事業ですから、業界で『初』になるのは、当たり前だと思います。大手に勝つためには大手にはできないまったく新しいこと、すなわちリスクを伴うことをしなければ、いつまでたっても、大手に追いつき追い越すことはできないのではないでしょうか。」 「しかし、失敗したらどうする?君責任とれるの?」
こんな会話を聞いたことはありませんか?私は仕事柄様々な会社の会議に出席した際、よくこういう光景を目にします。 こんな場合、共通点があります。まず、ここに登場してくる若手社員さんのような人は、熱く生きています。失敗を恐れずどんどん挑戦しようとするのです。 どちらかと言うと、暴走するタイプで、単純で分かりやすい。組織によっては、私のようにバカなタイプです。後先考えずにガムシャラに頑張ります。ですから、空回りすることも多いのです。 一方、ここの先輩社員さんみたいな人は必ずどこの組織にもいます。とても、頭がよく物事を冷静に見られる一方、冒険できないし、バカになって徹底してやれないタイプです。 さて、人生、またビジネスにおいて、どちらが成功するタイプかわかりますか? 結論づけますと、あまり先を考えずに、バカになって挑戦する人の方が、圧倒的に成功しています。 なぜでしょう? 私の日米アジアでの経験に基づいた独断と偏見で説明しますと、世の中は複雑でそう簡単に予測できないからです。 だから、人生捨てたものではないですし、エキサイティングで楽しいです。つまり、やってみなければわからないのです。 一つ、知っておかなければならないことは、段々複雑化するこの世で、確実に実現できることをやっても、大して意味はないのです。そんなことは、誰でもできることですから。 難しいことに挑戦して、四苦八苦しながら達成させるからこそ、評価もされ、学べ、次に前進できるのです。 実現できるまで、何度失敗してもいいではないですか!最後に勝てばいいのです。そして、その失敗する過程で大いに挫折し、大いに悩み葛藤すればいいのです。 そのことによって、大きく人間として成長できるのですから。
(本文は『そのやり方では一生うだつはあがりません』(PHP文庫、浜口直太著)から引用しました。)
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