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平本相武
株式会社ピークパフォーマンス代表取締役 [ コミュニケーション ][ 自己実現 ]
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平本相武
[インタビュー]
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「自分の軸」を知ることが成功のカギになる(1)
2007.10.17
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目標に変わる成功へのキーワードとは―― 数々の経営者、アスリートが実践している成功法則
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□仕事に充実感をもたらすのは“目標”ではない!
――――本日のゲストは、発売からわずか1ヵ月、1万6千部のベストセラーになりました『成功するのに目標はいらない!』の著者、平本相武さんです。平本さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
――――早速ですが、成功とか幸せというと目標に数字といったものを挙げてしまう人が多いと思いますが、そういうことをしなくてもできると?
そうですね。数字が上がることが悪いわけではなくて、数字でないと充実感が得られないというのは誤解じゃないかな、と思うんですよね。
――――例えば私は営業の仕事をしていましたが、そうすると売上を人の10倍上げるとか、1番になるという数字があると、つい走ってしまうという傾向があるのではないか、と思うのですが。
むしろ自分の大事な価値観とか、将来あんな暮らしがしたい、あんな仕事がしたい。というビジョンのための手段の1つとして目標があると思うんですね。例えば売上を10倍上げたけど誰も見向きもしないし、家で1人寂しくお祝いしているとしたらどうですか。
――――それは寂しいですね。
では10倍上がらなくて1.1倍しか上がらなかったけど、皆が喜んでくれてお祝いしてくれていい会社だな、みたいな感じでやってくれたらどうですか。
――――嬉しいですね。
ということは数字じゃないですよね。何が得たいか、の1つの手段として数字があるだけで、ないよりはあるほうがいいとは思いますけど、ないと駄目というわけであないですね。
――――ビジョンとか価値観という言葉が本にものすごく出てきていますが、それはどうしても企業のもののような気がしていて、個人で見た時に具体的に明日から動けるものに落としこめるのだろうか、と思ったのですが。
逆に、私は企業とか組織にはないと思うんですよね。個人個人が「俺、この会社の一員だよな」とか「この会社のためにやりたいよな」とか「この会社でやっていきたいな」という個人の集合体であって、企業ではないと思うんです。
――――個人だったらある、ということですか。
そうですね。場合によっては社長の思いだったり、もしくは社長と創業者ら何人かの思いであったり、それを受け継いだ人達の思いであったりするかもしれないけど、会社の価値観とかビジョンというのは究極的にはない。個人の相場でしかないと思いますね。
――――つまり、社長という経営者個人が思っていることがビジョンになっているだけであって、形としては違うんですね。でも実際に、個人が日頃目標で数字などではなく、価値観やビジョンを作ることは難しいのでは。
確かに簡単ではないです。でも必ず見つかると思うんです。
□自分自身の“ビジョン”を見つけるためには?
――――この本の中でも見つけ方がたくさん書かれていますが、いくつかその中からご紹介いただけますか。
例えば高城さん、仕事をやっていてやりがい感じた瞬間とか充実する瞬間がありますよね。例えばどんな時ですか。
――――例えば営業の仕事をしていて、自分の売上によって組織が目標を達成した瞬間は、すごく充実感を感じます。
ではちょっと具体的な場面を思い出していただきたいんです。自分が目標を達成して、例えばどんな場面が浮かびますか。
――――自分が契約を取ってきました。それによって周りの人間がすごく喜んでいる。握手されたりとか、あるいは感謝されたりとか、そういうシーンがすごく出てきますね。
会社で感謝されたり握手されたりしているシーンをありありと思い出して頂いて、それの何がよかったんですかね。
――――組織とかチームで、何かを達成することだと思います。
組織とかチームで達成すること。貢献というよりはそちらの方が強いですか。
――――貢献に近いです。
あえて言えばどちらの方が近いですか。
――――貢献ですね。
役に立っているとか、貢献しているとか。とすると、その価値観は貢献だとか役に立っているとか、チームへの達成感なんですよ。そうすると数字だけどんどん上げていくかどうかよりは、自分が貢献できているかどうか。場合によっては数字が上がっていないけれど、すごく貢献できているとか、もしくはチームで達成できていたとしたらどうですか。
――――嬉しいですね。
そうすると、そこの方が大事なんですよね。つまり数字や目標というのは自分の価値観やビジョンを満たす、たくさんあるうちの方法なんですよ。その1つが「俺が売上を上げるとたぶん皆の役に立つんだろう」と1つの軸を持っているだけで。その営業マンがもしその数字、その商品を売れなくなったとしたら、「もう俺はこの人達に貢献できる方法がない」と思って諦めてしまうから会社の役にも立たないし、本人の才能も発揮しきれません。
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