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片桐 明
株式会社コストダウン 代表取締役/インターネットFAX総合研究会 特別研究員
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自力(じりき)をつける
2012.04.04
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今週はじめ4月2日(月)には多くの会社で入社式がありました。
就職氷河期の今、入社出来た、そしてしかもそれが第一希望の会社であれば、なおのこと夢と希望に胸躍らせていることでしょう。
ただ、今ある会社が40年後にもあるかと言えば必ずしもそうとは言えません。また、本人がその会社に40年後も勤務しているかと言えば、そちらはさらにわかりません。
言えることは今の会社に属すか、別の会社に属す等 何らかの形で社会との接点を持ち続けるということでしょう。
いずれにしても会社には必ず社長がおり、また上司もいるということです。
当然、その社長や上司も成長、革新して行きます。
そうした時に、自力をつけることこそがとても大切です。
平たく言えば、「いつでも、どこに行っても通用する力」とでも申しましょうか、本当の実力です。
自分の実力を磨く場は会社であり、磨いてくれる存在は上司・同僚であり、顧客、取引先です。
そのような自分を取り巻く環境の中で、自分はどうなりたいか、どのような力を付けたいか、その為に自分はどのような努力をしなければならないかを考え、実行して行くことが大事です。
今更、申すまでもないでしょうが、これからは会社にぶら下がっている人材(ぶら下がリーマン)は淘汰されます。
しかし、そのことをわかっていながら、ぶら下がるしかない上司、先輩も多数います。
そういう人達に着いて行ってはいけません。取り込まれてもいけません。
ただ上司を選ぶことは出来ません。
不幸にしてぶら下がリーマンの部下になったら、「反面教師」にして下さい。
実はこの「反面教師」から学べる人と、迎合してしまう人がいます。
是非、「反面教師」から学べる人になって下さい。
その為には、「善悪」で考えられる人になって下さい。
時には上司に厳しく叱られることもあるでしょう。また褒めてもらえる時もあるでしょう。
叱られてもその道理がかなっているのであれば、受け入れ、褒められても道理がわからないのであれば、うぬぼれることのないようにしなければなりません。
上司、先輩にとって褒める、叱るはコミュニケーションの一つです。
その先に部下教育、後輩教育という目的がなければなりません。
すさみがちな今の世の中、「褒める」ことが注目されていますが、油断してはなりません。
人間誰しも叱られるより、褒められる方が気持ちよいことは確かです。
しかし、目先の気持ちよさに酔いしれて、先の自分の実力がついていかず、「いつでも、どこに行っても通用しない」自分になっていたとしたら、あなたもぶら下がリーマンです。
本日(4日)の日経朝刊 第1面の「春秋」で「ほめる達人検定」というものがあると知りました。
ならば「叱る達人検定」というのもあってよいと思います。
叱れない、叱られたことがない社員がどんどん増えても、お客様にとって良い会社、社会にとって価値ある会社であり続けられるかどうか、そして存続できるかどうかは、はなはだ疑問です。
本人にとって「親にだって言われたことがない」ことを、心を鬼にして言うことも目的の為には必要です。
組織とはある目的の為に集まった人の集合体です。
根本を間違えると、先々、取り返しのつかないことになります。
時間は取り戻すことが出来ません。
鉄は熱い内に、上手に打たなければなりません。
以上です。
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