月刊誌『社会科教科書』の臨時増刊号として、『ロハスの教科書 −持続可能な社会をめざす新しい生き方』を出版。
2007年05月07日(月)

小中学校の先生を対象としたロハスの教科書です!
● LOHASのS、サステナビリティ(持続可能性)に注目気候変動が日々刻々進む今日、ビジョンの無い、格差や消費偏重の社会になりつつある日本。こんなことでいいのか、という問題意識から、現状を打破するキーワードとして、日本で広まるLOHAS(ロハス)という新しい価値観に着目しました。LOHAS(Lifestyles of Health and Sustainability 健康と環境に配慮したラフスタイル)は、1990 年代の後半にアメリカで生まれたムーブメントです。元々はオーガニックな農産物を広め、世の中を変革していくことを目指して始まりました。日本でもこの価値観を持った生活者が25%程度存在するという調査結果が出ています(※1)。認知も7割を超えています。(※2) 本書では、持続可能な社会とはどんな社会なのかというビジョンを持ち、そこからバックキャスティングし実現に向けて行動していく姿勢、世の中を変えるのは私たち一人ひとり、より良い社会を目指そうという価値観を、授業を通じて培うことを提案しています。
※1 イースクエア調査(2006 年5月) ※2 インテージ調査(2006 年11 月)
●次世代を担う子どもたちに、ライフスタイル全般にわたり、地球環境問題を最優先の課題としてしっかり根づかせたい。今回、小中学校の先生向けに企画・編集した意図としては、ロハスや持続可能性に関して、一般より教育界のほうが浸透していないのではないかということがありまた。また、教育改革でも環境問題は環境問題、金融教育は金融教育と、ばらばらに教えられているのが現状です。地球規模の課題に対応し、持続可能な社会を創造してく子どもの生き方そのものを変えるには、価値観やライフスタイル全般にわたる新しい視点・アプローチが必要です。21 世紀型道徳教育の柱、それが、ロハス教育であると提案いたします。 おりしも、国連の10 年プロジェクトEducation for Sustainable Development(ESD:持続可能な開発のための教育)も3 年目を迎えています。「持続可能な社会の実現を目指し、私たち一人ひとりが、世界の人々や将来世代、また環境との関係性の中で生きていることを認識し、よりよい社会づくりに参画するための力を育む教育」とされています。
● 衣食住余暇生活から健康、CSR、地域再生、CO2、気候変動までロハスの視点で解説 ESD の全ての領域をカバーすることはできませんが、持続可能性をはじめ、気候変動、CO2 と生活、衣食住余暇、地域再生、企業の見方(CSR,SRI)などについて、LOHAS の観点から読み解き、授業での活用方法を提案しています。小中学校の先生方を対象としていますが、家庭で親子で話し合う題材としても好適な役に立つ内容になっています。日本古来のすばらしい価値観である“もったいない”といった自然や物を大切にする心はもとより、LOHAS ならではの、心と身体の健康、ホーリスティックな医療、動植物の知恵に学ぶ、エコツーリズムから地域再生、次世代・他の動植物・途上国の人々への思いやりといった視点をもりこむようこころがけました。
『社会科教科書』 臨時増刊号
『ロハスの教科書 −持続可能な社会をめざす新しい生き方』出版

<主な目次>
T 21 世紀の新しい価値観=ロハスで創るサステナブルな社会 大和田順子
ロハスとは?/ロハスな人とは/MY LOHAS HISTORY
U ロハスの視点で私たちの生活を見つめ直す
(1) 食生活と農業をロハスで結ぶ 藤崎健吉
曰本の食品ロスを考える/「もったいないと」一物全体/地産地消とスローフード/身土不二とフード・マイレージ/バーチャル・ウォーター/食育基本法と学校で考える食と農のつながり/有機農業を考える/食品添加物/まとめ―ロハスから見た食のキーワード 食と農をロハスで結ぶ
(2) ロハスでつくる心と身体の健康 藤崎健吉
代替医療―「ホリスティック」が基本の時代へ/子どもの生活習慣病/陰陽五行とマクロビオティック
(3) 自然を生かして人を幸せにする住宅づくり 赤池学 日本の昔の家、今の家/シックハウスの台頭/荒廃する森と海と林業/近くの山の木で住宅を/土、水、空気を生かす家/見直される自然建材/生物に学ぶ家づくリ/森のバイオマス活用/菜園住宅のす
すめ/人を幸せにする住宅
(4) 日本の生活文化とロハスの関わり 大和田順子
(5) 環境家計簿をつけてみよう 國田かおる
V自然エネルギーとは/環境家計簿で自宅のCO2排出量を知る
(6) 毎日まとうものもロハス―環境に配慮した衣料品 國田かおる 世界を変える私の選択―フェアトレード/オーガニック・コットン
(7) ロハスな旅と地域再生 水津陽子
持続可能な観光/グリーンツーリズム/地域再生は、目本社会の再生
(8) ロハスな学校って何だ?―取り組み課題 國田かおる
(9) ロハスの物差しで企業を見る お金の使い方を考える 大和田順子
CSR(企業の社会的責任)/ロハスな企業の見分け方/SRI(社会的責任投資)
(10) 持続可能な社会≠チてどんな社会?
持続可能性とは何か? 藤崎健吉
エコビレッジから考える持続可能な社会 國田かおる
持続可能な社会へのシナリオ 大和田順子
V 企業・団体による最新 環境学習情報―ここまできている環境学習!
・地球環境とエネルギーについて考えよう! 三洋電機株式会社
・企業と団体のコラボレーションで行う“森林学習” (社)日本環境教育フォーラム+王子製紙株式会
・食べ物と地球環境のお話―万物のいのちを支える“食の未来” 株式会社日清製粉グループ本社
・再生可能な資源とリサイクル・環境活動 宝酒造他株式会社・東京海上日動火災保険株式会社他
・限りある資源と省エネルギー・新エネルギー 日産自動車・本田技研・東京ガス
・ロハスショップをつくろう! NPOローハスクラブ
W インタビュー 知っておきたい、聞いておきたい 識者が語るサステナブルな社会の創造に欠かせない視点「サステナブルな社会の実現に必要な思考法 ―ビジョンとバックキャスティング」 イースクエア代表取締役 ピーター・D・ピーダーセン 「東の海の孤島にならないために ―オルタナティブな発想。そして情熱」 NPO法人女子教育奨励会理事長 木全ミツ 「温暖化のポイント・オブ・ノーリターン ―引き返すことができなくなるまであと10 年?」 東京大学生産技術研究所教授 山本良一
資料 今日からロハスな行動を起こすための10 のキーワード 大和田順子
● LOHAS、持続可能な地域開発などの専門家らが書き下ろし企画・編集を、日本で最初にLOHASを紹介したLOHAS プロデューサーの大和田順子(共著『日本をロハスに変える30 の方法』 講談社、2006 年1月)が行い、執筆陣には科学ジャーナリストで持続可能な地域開発を手がける赤池学氏(ユニバーサルデザイン総合研究所所長)をはじめ、地域再生やエコツアーのコンサルタント水津陽子氏(フォーティ&水津コンサルティングオフィス代表)、『日本をロハスに変える30 の方法』の共著者である藤崎健吉氏(藤崎事務所代表)、そして同共著者の國田かおる氏があたりました。

●● 仕様: A5 176 頁 定価: 1,130 円(税込)
本件に関するお問い合わせは、LOHAS プロデューサー 大和田順子info@owadajunko.com または 明治図書 教育書編集部 矢口郁雄 yaguchi-ikuo@meijitosho.co.jp 電話03-3946-3151 までお願
いいたします。

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