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小阪裕司
ビジネススタイルエバンジェリスト [ マーケティング ]
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小阪裕司
[インタビュー]
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失われた「売り上げ」を探せ!/フォレスト出版(4)
2005.06.19
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ワクワク系実践者の人生観とは、 儲けること自体が目的でなく単なる手段なのです。
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ものの見方によって、見え方は千差万別
【主藤】 私もこの本を初めて読んだ時に、非常にわかりやすいと思いました。それは身近な例をふんだんに使ってあるにも関わらず、上場企業から個人商店レベルにまで幅広く応用ができると書いてある点です。
特に小阪さんが大好きな馬のことを例えに出したり、あるいは映画。なかでもブルース・リーですね。こういうところからも実は商売に応用できることがいっぱいあるという、新たなものの見方を気付かしてくれる本だと思います。
【小阪】 それは嬉しいですね。やはりハウツーですとか、具体的な実践手法をお伝えすることも大切なことではあるのです。
しかし、ものの見方がずれていると、全てをずれて見てしまうし、ずれて使ってしまうので、結局は根本的な解決に至らないんですね。ですから、本来ものの見方というものが一番重要で、同じ世界でも全然違うように見えているわけでしょう。
例えば、人軸でビジネスを見るのと、商品軸で見るのと、数字軸で見るのとは、全然見え方違ってくると思いますよ。
【主藤】 なるほど。今まで聞いてきたなかで、普通商売やビジネスというと数字で見たり、商品の機能で見たりということが多いのですが、そういう数字で見たり、商品から入っていくビジネスばかりをやってきた方には是非、人を切り口や軸にした商売を新たに学んで頂きたいですね。
そこで小阪さんのこれからの活動ですが、実は年内まだあと2冊ほどのワクワク系マーケティングの本が出されるそうですね。
【小阪】 はい。
【主藤】 これは何かまた新しいポイントがあるんですか?
【小阪】 秋に向けて今準備している本は、1つは今申し上げたワクワク系の基本的なものの捉え方をもう少しわかりやすく、多くの人になじみやすい形でまとめこむものです。
もう1つは、ワクワク系は全国にたくさんの企業の仲間がおりまして、みんなが実践してくれることで新しいメソッドが開発され、よりメソッドが洗練されています。そこで、新しいメソッドが秋に1つデビューします。
そして最後に3冊目というわけでもないですが、昔出した一番初めの絶版本を文庫化して出すことも進んでいます。
お金儲けと死生観を合わせる真意とは? 【主藤】 今回ご紹介している「失われた「売り上げ」を探せ」、あるいはその他のたくさん本がありますけど、「「惚れるしくみ」がお店を変える」とか、これから出る先ほどの2冊の本、そういった今の小阪さんということを知るという方にとっては、一番最初の本が文庫化されるというのは、これは有難い話ですね。
【小阪】 そうですね。
【主藤】 絶版になっている本が手に入れることができる。
【小阪】 やや気恥ずかしいものがあります。けれども、それは97年頃に書きましたものですから。
【主藤】 8年ぐらい前になりますね。
【小阪】 そうです。やはり哲学はそれこそ古典ですから、昔と全然変わっていないんです。しかし、たくさんの方々と一緒に実践していくなかで、新たなことがわかり、どういうふうに実践していけばよりいいかがわかってきました。
あと私も本を書くのがうまくなってきますから、そういったこともあり、最初の本が文庫化されるというのはやや気恥ずかしいんですけれども、非常にいいことかなというふうに思っています。
【川崎】 すごく小さなことですが、ご自身でボケつっこみをされながら本を読めるので、すごく私のような商売をしてない人でもものすごく楽しいし、買う側の方にもいろいろ意識改革が起こるなという気がしました。
【主藤】 普通のビジネス書というよりも物語のビジネス書みたいな感じで読めますね。
【川崎】 そうですね。 【主藤】 それでは最後にリスナーの方に約1分程、メッセージをお願いします。 【小阪】 ビジネスを心から面白いなというふうにしていくためには、1つはいかに上手にビジネスをやって儲けるかという、いわゆる処世術的なものも非常に重要だと思います。
同時に少々大げさな言い方に聞こえるかもしれませんが、いかに生きて死ぬのかという、いわゆる死生観も少し自分に投げかけておくと、私は非常にビジネス上に大切な軸ができると常々思っています。
そういった軸を持つことで、その軸が先ほど申し上げた効率のいいお金儲けの仕組みと矛盾なく合わさった時に、事実ビジネスは非常にエレガントでおもしろく、非常にたくさんの人に応援されるものになります。
そうした時に、ビジネスをやっている本人達が非常に豊かな人生、もちろんお金儲けも含めて豊かなものになっていきますので、決して理想論とか綺麗事ではなく、私の身の回りにはたくさんある現実であるということを是非忘れないで頂きたいと思います。
【主藤】 はい。最後にいかに生きていかに死ぬかということだと思いますけれども、非常に重みのあるお言葉を頂きました。
本日は「失われた「売り上げ」を探せ」の著者でいらっしゃいます、小阪裕司さんにお話をお伺いしました。本日はどうもありがとうございました。
【小阪】 ありがとうございました。
【川崎】 ありがとうございました。
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