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山田真哉
公認会計士 [ 経理・会計 ]
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山田真哉
[インタビュー]
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さおだけ屋はなぜ潰れないのか?/光文社(4)
2005.05.08
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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身の回りのことを数字的に分析する過程は 結構楽しいものなんです。
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ビジネス的には在庫を抱え込むとマイナスの営業が大きい
【主藤】 ビジネスで考えると、在庫という発想につながるのですか?
【山田】 在庫はたまり過ぎると、どうしようもありません。在庫というのが、結局買った時点でキャッシュアウト、要はお金を使ってしまいます。ですから売れない限りは逆にお金が入ってきません。大体、在庫がたまってくると、よっぽどのことがない限り売れないですからね。
【主藤】 それは、ブームが過ぎ去っているということでしょうか?
【山田】 それもありますし、常に物を作る会社ですと、当然新しく作った物を売るのが基本です。どうしても古い物となると、なかなか処分しきれないんですよね。
【主藤】 新しい物の方が、いい機能がついていたり、デザイン的にも優れていたりするので、お客さんはどうしてもそちらが欲しいとなりますね。そうすると、在庫を持つことは、いつでも売れる物がある安心より、実はマイナスの方が大きいと。
【山田】 そうですね。「負の遺産」という言い方があります。
【主藤】 では、我々がなかなか捨てられないというのは、「負の遺産」でしょうか?
【山田】 保管や管理するためのコストも間接的にかかってきます。そういう日常の身近な習慣までも、会計的な切り口からわかるっていうことですね。
【川崎】 私は会計というものが、ただ単に計算機を使ってお金の計算をするものだと思っていました。
【主藤】 私もどちらかというと、そういうイメージが強かったのですがおもしろいですよね。山田さんとしては、主にどういった方にこの「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」を読んで欲しいですか?
【山田】 もうさおだけ屋に関しましては、「本当に多くの人に読んで頂きたい」という思いで誰でも読めるように作ってみました。
できればシャレがわかる人に読んで頂ければ嬉しいです。真剣に「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」ということを、ルポタージュした作品ではないので、軽い気持ちで読んで頂けるといいです。
【主藤】 私も思わず笑ってしまった箇所が2、3箇所あります。真面目な会計の本の中でも、これほどわかりやすく砕けて書いてあるのは、本当にとっつきやすいと思いますね。
まだまだ「割り勘」のお話や「割り勘とクレジットカードで実はキャッシュフローを学ぶ」という話があります。
【川崎】 身近にいそうな感じの人が、沢山出てきますよね。
【主藤】 実はそこからキャッシュフローということが学べると。
【山田】 大変わかりやすいです。
日頃からもっと気楽に数字を楽しんでほしい 【主藤】 最後の方になってきますが、今から1分間ほどで、この「なぜさおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の本に関連したことでも構いませんし、会計という捉え方でも結構ですので、リスナーの方にメッセージをお願いしたいと思います。
【山田】 先ほど、読んでもらいたい対象という話がありましたが、できればお子さんとか、学生の方に読んで頂きたいですね。
やはり「読み書きそろばん」というように、読みと書きは結構重要視されていると思いますが、そろばんというのがいまいち重視されていないというふうに思うんですよね。
だからといって、子供のうちから株をやらせようとかいうのも、ちょっとどうかと思います。やはりマネーゲームになってしまいますので、それよりはもっと身近にある、日常のお買物や近所のお店のやり取りなど、この本を通してでも構わないので、そういうところから数字のセンスを磨いて頂けたらなと思っております。
【主藤】 なるほど。まずは、身近なところから、疑問に関して数字で分析するという、これは癖ですね。
【山田】 そうですね。数字を使って楽しむという感じで、もっと気楽な感じで数字を使って頂ければ、結構、「数字あたま」になるかと思います。
【主藤】 今日は「なぜさおだけ屋はなぜ潰れないのか?」という答えには一切触れませんでしたので、疑問に思う方は、是非この本をお買いになって頂きたいと思います。一冊700円でお安いですし、小さな版形で持ち運びにも便利なので、これをきっかけに会計に身近になって頂ければと思います。
本日は「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」著者の山田真哉さんにお越し頂きました。どうもありがとうございました。 【山田】 ありがとうございました。
【川崎】 ありがとうございました。
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