|
|
山本真司
ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン 代表パートナー [ キャリア ]
|
|
|
|
山本真司
[インタビュー]
|
30歳からの成長戦略/PHP研究所
2005.02.06
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
|
|
30代ビジネスパーソンに 考えるきっかけをつくりたい
|
30歳から経営コンサルタントへの転職
【主藤】 今回のゲストは、PHP研究所から出版され、出版3ヶ月で3万部を突破したベストセラー「30歳からの成長戦略」著者の山本真司さんでいらっしゃいます。山本さん、今日はよろしくお願いします。
【山本】 よろしくお願いいたします。
【主藤】 今回、取り上げさせていただく、「30歳からの成長戦略」という本は、30歳からでもまだ間に合うということで。
【山本】 実際ですね、私、銀行員をずっとやっていまして、20代はずっと銀行員だったんですね。銀行の中でもディーリングという仕事をやっていましたので、実は経営戦略とか、経営コンサルタントとは全く無縁な仕事をしていたんですよ。
【主藤】 そうなんですか。
【山本】 はい。私が経営コンサルタントとして、ボストン・コンサルティング・グループに入社したのは、30歳ですね。
【主藤】 30歳になってから、また一から始められたと。
【山本】 一からです。おまけに、私、MBAは持っておりますが、ほとんどファイナンス畑のMBAで、そういう意味では、先物取引、オプション取引、買収ですとか、そういった金融技術の特殊訓練を受けただけなんですよね。
【主藤】 では、経営に関するMBAというよりも、ファイナンス、お金にまつわるという。 【山本】 はい、それだけをやっていたんですね。ですから、まさしくゼロから「30歳から」自分で全く違う世界に飛び込んで、かなり途端の苦しみを経験しながら歩んできたわけですね。
問題意識を抱えてこそ、本を読み込なせるようになる
【主藤】 なるほど。そういう30歳から一からやり直しをして、新たな歩みを得たということですが、その時のご自身の経験だとか、いろんな人を見て先輩からも学んだ、秘訣というものが書いてあると思います。
私、この本を読んですごく面白いな、こういうふうな考え方を今後、持たなければいけないな、と思ったのは、インプットからアウトプット思考、ここをほとんどの人が間違えていると思うんですよね。
インプット思考学習からアウトプット思考学習について、簡単にお話していただけますか?
【山本】 はい、分かりました。実は、私、昔からあんまり優等生ではなかったんですよ。
【川崎】 キャリアを見ると優等生ですよね。
【山本】 まぁそこそこですがどこに入る時もギリギリで入りました。それから、大学でも、授業に出なくて、3日勉強してAをとっていました。
【川崎】 すごい。 【山本】 こういうことをやりながらずっと生きている比較的怠惰な方の人間なんですよね。
【主藤】 追い詰められてから行動する方ですか?
【山本】 そうですね。どちらかというとそういうタイプだったんですけれども、ビジネスに入ると、やはり僕も勉強しなきゃという意識…、特に経営コンサルタントになってからは、教科書を読まなければと思ったのですが、いくら読んでも、分からないんですよ。
その割に自分がやってみて、自分が何らかのアウトプットを出さなければいけない、何かを考えなければいけないというテーマが与えられると実は猛烈な勢いで、20冊30冊の本を斜め読みできちゃうんですよ。
ですから、1冊の本を読んでも、その仕事に関わる部分はせいぜい5頁10頁、ただし5頁10頁を20冊読むと、これは1晩にして他の人よりもその分野について詳しくなる、一夜漬けに非常に近いですが、こういう経験をしたうちに、これはやはりテーマを持って自分が出さなきゃいけないという緊迫感と、それから明快な問題意識があった時に、初めて教科書を読みこなせると思ったんですよ。ただインプットをやっていると読まれてしまうんですよね。
【主藤】 読まれてしまうと。
【山本】 気が付いたら、頭を使っていないんですね。相手の思考の中で動くことになるじゃないですか。
主体性は、あくまでもこっちだとすると、自分からこの本から何をとってやろうかということを、問題意識としてかなり強く持って、その上でスパーリングパートナーとして本を見ていいのではないかというやり方が、30の前半位からかなり明快に身についてしまったんですよね。
ですから、私は普段からあまり勉強のための本を読まないですね。
|