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和田裕美
営業コンサルタント/株式会社ぺリエ代表取締役 [ 営業 ][ サービス力 ][ 起業 ]
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和田裕美
[インタビュー]
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世界NO.2のセールスウーマンの「売れる営業」に変わる本/ダイヤモンド社(3)
2005.04.10
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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結果的にお客様に満足して頂ければ、 と思うことが大切。
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お客様に人生の開くきっかけでありたい
【主藤】 営業職について、和田さんの感想を今お話して頂きましたけれども、一般の人はどうしても営業は、押し込み営業、うざったいとか、きついと、中身をなかなか理解して頂けないこともあると思います。 私も営業出身ですが、友人からよく言われました。
この本の中では、何人か実際に和田さんが接してきた方々、営業マンとして育て上げた方が変わっていく様が書かれてありますよね。その中の1つに人生のきっかけを与える仕事が営業だと書いてありましたが、それはどういったシチュエーションで、そういうふうに思われたのですか?
【和田】 本にも書いてありますが、最初のお客様でやっぱり何かスタートしたい、何か買いたい、何でもいいですけど、先延ばしにされている方とか、いつかこうなったらいいなと思っている方の背中を押すのが営業です。
だから最初のお客様の時もやっぱりいつまでとか、いつからとかを明確に話して決めることによって、その方が一歩進んでみようと、思う気持ちになって下さるのが、1つのきっかけです。
お互い出会っていなかったらやっていなかったこととか、そういうふうな1つの接点や窓口とか、営業職はその人の人生の中で、重要なポイントになるような気がします。
【主藤】 営業は、どうしても力技やトークで攻めて無理やり契約に持っていくイメージがあるけれど、今のお話だと、お客さんの背中を押してあげるというのが実は営業の仕事。
【和田】 そうですね。いろいろなやり方があるので、例えばイケイケで、こう仕事を取ってくるっていうような表現もありだと思うし、それが絶対ダメっていう訳ではなく、やはり人って物を買うと嬉しいはずなんですね。
何かスタートすると、すごくワクワクするし、例えば目標に向かっている時、輝いていたりするじゃないですか。
でも失敗を恐れて、動けないですよね。私の場合は、無理にではなくてあくまでもその方のチョイスですから、断ってもいいし、進んでもいいけれど、進める要素をもうちょっと多くしてあげるとか、進めないで困っている障害を取ってあげるというようなイメージが強いですね。
【主藤】 営業の仕事は、障害を取ってあげる仕事だと。
【和田】 そうですね。先行きの不安とかも、そういうことも取ってあげます。
多くのプロセスがあって結果がある。営業の仕方は一通りではない 【主藤】 私、この本読んでですね、一番すごいなと思ったのは、当時和田さんが研修を受けた先輩から教わったやり方を、一番最初のお客様の時に、その通りにしなかったんですよ。
無理やり、クロージングって言いますが、契約に持っていくっていうことをしなかったりとか、実は先着何名とかということも言わなかったりとか、今申し込みをもらうと云々かんぬんっていう、少しでも早く成約をもらうためのトークを使わなかったことです。
当時、新人で怖くなかったですか?
【和田】 今ならそういう煽りというトークを必要だと思いますよ。
だから逆に今だったら、そういうのを使って下さいって逆に言いますが、新人だったからこそ、嘘が嫌だとか、ものすごくピュアなんですよね。
そういう部分で嘘をついてまで物を売るべきか、自分との葛藤があったから、お客様のためではなくって、どちらかというと自分が気持ちよくなるためです。マニュアルトークを使わないのは、自分が人と話していて、正直にぶつかっていって、自分のために言っているだけですね。
【主藤】 なるほど。今のお話、私にとってすごく大きな学びがありました。ほんの短い間ですが、私も営業をやっていました。同じ学習教材で、フルコミッションの営業をやっていたんです。
だからこそ、いわゆる煽りのトークっていうのは、私もどちらかというと不得意ですね。そうしなければ、教材が売れないっていうのもわかっていますし、それが必要だとわかっていますが、今のお話では、その煽りのトーク、申し込みを少しでも早くもらうためのトークも必要だということですね。
どちらが必要で、必要じゃないとか、どちらが正しくて、どちらが間違っているとかでは、ないわけですね。
【和田】 そうですね。結果的に目的で、その人が動くことなので、結果的に動けば、その人はどういう道から行っても得されているはずですよ。
【主藤】 その人というのは、お客さん。
【和田】 例えばお客さんが物を買うにしても何にしても、その目的を取るために、こういう手段を使いましたっていう、手段の問題だけなので、私はどちらでもいいと思いますよ。
ただ営業する人が、いやだとか、もう嘘をついていると思っていると、浸透しなくなるだけなので、背中を押すために、人があと1個ですよって言わないと、動かない人には、あえて1個って言ってあげた方がその人も動くでしょうし。そういうことだけで、どちらでもいいんです。
【川崎】 お客様をもう一歩前に進めるように、何においても、手助けされていらっしゃる感じがしますね。
【和田】 そうかもしれないですね。
たとえ、進んで失敗したとしても、やっぱり何でもやった方がいいと思いますよね、どんなことでも。車を買って失敗するより、やはり乗ってみて合わなかったって、知った方が得ですし。レストランに行って、まずかったと思うより、あそこまずいってわかっただけでも経験なので。
やっぱり目の前に何かきっかけがあったらやった方がいいって思うから、だからその方向をちょっとつけた方がいいかなと思うんですよ。
【主藤】 この本の中でもいろんな営業のコツや、実際に和田さんが接してこられた方のいろんな事例が書いてありますが、どうしてもこの本に書いてあることから、読者の方、このリスナーの方も含めて、何か一つの正しい答えを求めようとしちゃうんですよね。
でもそうじゃないっていうのが、今のお話でわかって、やっぱり相手に応じてどういうふうな言葉の投げ掛けを臨機応変に変えていくか、そのバリエーションをこちらがたくさん持っておくと。道具をね。それが実は大切なポイントになってくるんですね。
【和田】 そうですね。本当にその通りだと思います。
【主藤】 今更ながら、本当に僕も良い勉強になりました。
本当にずっと押せ押せの営業できて、最近、世の中の情勢が変わってきているのもあり、レスポンスを待つ営業の方がいいんじゃないかっていう話もあります。そこで一体どっちが正しいのかと、素朴な疑問でしたが、どちらでもないことがわかりました。
【和田】 例えば、結果的に収益を上げるんだったら、売れればいいわけだし、結果的にお客さんが満足して下さればいいので事実はそこに1個しかないから、どちらの道から行っても本当にいいと思います。
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