□女性の心を動かすマーケティングに、ビジネスチャンスあり――――トレンドリーダーの発信が今や重要になってきたということですか。
情報発信力が高い人達をアルファブロガーさんと言って、アルファブロガーさんとネットワークして、彼女達にプロモーションや実際に商品を使ってもらい、感想を書いてもらっています。彼女達の周りには、定期的に読んでいる人達がたくさんいたりします。あと自分の得意分野を持っているんですね。例えばメイクやキャリアアップなど。そういうテーマでブログで書いているので、その人のことを好きっていうのと、そのテーマに人が寄ってくるということで、1つの媒体として確立されているんです。――――マーケティングをやっていく商材はどういうものがありますか?
全ての商材に対して適応力はあると思います。特に使ってみないと効果がわからないのは、化粧品とか下着とかエステとかですね。けれども、いろいろ競合する商品がたくさんあるなかで、使ってみて本当に良さがわかるものっていうのは、なかなか広告でももっと類似しているものが広告をバンッと打っていれば勝てないような気がします。商品力が掛ける口コミ力というのはあると思うんですね。商品力に自信のある会社さんは是非やった方がいいかなと思います。――――ナショナルブランドとよく言われますよね。逆に言うといいものでまだ世の中に出ていないものであれば、口コミで広がることができるということですね。
はい、そうですね。――――それはある意味、ビジネスチャンスとしてはいいですね。
そうですね。もちろん書く内容をコントロールするわけではないので、体験してもらって良いか悪いか書いてもらうわけで、もちろん良くない物を良く書かせることはできませんが、そういう意味では本当に良い物を作っている人には非常に日の目の当たる時代が2.0的かなというふうに思います。――――続きになりますけども、女性の心を動かすマーケティングの中にイベントっていうの、ありますよね。
イベント、今熱いんですよ。何が熱いかと言うと、イベントを開催して商品の良さを伝えたいという会社が非常に増えています。これはたぶんメディアミックスの1つだと思いますが、これだけ媒体が溢れている中、広告だけじゃダメ。あとバズや口コミを加速的に広めるには、イベントが効果的だということは皆さん気づき始めています。まず皆さんが商品を知った後にネット検索をするんですね。ネット上でそれが良いか悪いかっていうのを検索する。例えばアマゾンの書評もそうでしょうし、価格コムで見るのもそうでしょう。
ブログもその1つで、検索してみんながこの商品をどう思っているのか調べ出す。そしてそれから購買に結びつくわけで。今の時代、みんな最後に発信するんですよね。これ使ってどうだったか、情報をシェアしたい欲求が、特に女性の場合は自分が使ってどうだったかということを昔から職場で言ったり、それがネットという土壌の上に変わったと。
そうなるとイベントという効果は、今までは400人、人が集まったら400人に告知できるという考えが、今の時代はそこから広がっていくっていうふうに皆さん考えてる。そしてその前段階として、やはり雑誌とかでは伝わりにくいその商品の良さがダイレクトに伝わります。その情報の浸透度を高める、正しく伝える、そしてそれを広めてもらうっていうそれを全部見て、イベントの効果というふうに皆さん考えられるようになったので、非常にイベントという1つの媒体としてメディアミックスの中に入れる会社さんが非常に増えていますね。――――イベントとかブログでプロモーションとか、マーケティングの手法は違いますか?
イベントっていうのは必ず印象に残るような、実際に足を運んでくださる方にできるというのも1つあると思いますし、その場でクライアントさんが喜ぶのはお客様の反応が見えるっていう。今まではなんかリサーチ結果を、アンケートを見てどうだったかというのを遠隔的に感じますけど、イベントだとその場で「へぇー」とか、あとブースに人が殺到したり、アンケートをその場で回収できたりというマーケティングリサーチの部分とか、お客様の反応も含めて非常にプロモーションとして受け入れられているなと思います。――――そうなると、マーケティングから何か商品が生まれりとか、そういうこともありますか。
やはり現場の声を聞くというのは、すごく大事なことだと思うので、「何かこういう商品がありますよ」ってイベントで言った後に、「何かもっとどうだったらいいですか」っていうアンケートも含めて、それを持ち帰ってさらに「それがこういうふうに新しいのができました」っというような情報発信者にフィードバックすることは喜ばれると思います。参加意識っていうのを高めていくというのが非常に大事なことだと思います。――――口コミとかブログを使ったマーケティングビジネスが少しずつできてきているという感じですか?
今までは「マーケティングって何ですか」って聞かれると、物を売る、調査する、プランニングする、などいろいろあったと思いますが、今私が新しいマーケティングの領域を感じているのは、PRのマーケットにプラスアルファでバズのマーケットというのが新しく同じ勢いで広がっていくと感じています。非常に多くのマーケティング会社が可能性を感じていると思いますし、うちもその1社であると思っています。(3)に続く