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和田裕美
営業コンサルタント/株式会社ぺリエ代表取締役 [ 営業 ][ サービス力 ][ 起業 ]
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和田裕美
[インタビュー]
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心を思いどおりに切り替える“陽転思考”(3)
2007.08.22
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悲しみも迷いもつき合い方ひとつで 幸せを呼び込むカギに変わる
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□迷ったときは、自分自身からちょっと距離を置いてみる
――――例えば失恋したとなると、そのことをズルズルと考えたり、別れた恋人との思い出に引きずられたりすることがありますよね。それはあまりいいことではないのでしょうか。でも人って、引きずられやすいですよね。
そうなんですよ。ですから、とことん引きずられていいんですよ。
――――いいんですか?
「人生最悪だ」「死にたい」とか「もう何もかも嫌だ」とか、落ち込んで引きずられて、どん底までいった自分を客観的に見つめてほしいんです。きっと馬鹿馬鹿しくなりますから。すごく泣いている自分を客観的に上からじーっと見てみると、「泣いても何も変わらないだろ」なんて思うんですね。「人生変わらないよ」って。 でも渦中にいてパニックになっている時はそれが整理できませんから、客観的に物事を見るために、“良かった”と“やっぱり私は不幸だった”を2個探してみる。問題が起こった時に円の真ん中にいると、冷静な判断はできないけれど、その問題から2つの考え方を抽出してみると、ちょっと距離をとって見ることができるんです。自分の問題だけど、他人ごとみたいに見える。そうするとチョイスできるというか、切り替えは早くなります。
――――それは簡単なことではありませんよね。和田さんが、当事者でありながら距離を置いて見ることができるようになったきっかけは、何かあったんですか?
辛いことも悲しいこともたくさんありましたけど、どんなときも究極のチョイスの二者択一なんです。どっちにしよう、どっちにしようって迷っている。 究極に掘り下げれば、“生きるか死ぬか”になりますよね。人間は生きているか死んでいるかのどちらかだから、生きるか死ぬかを選ぶときに私は“生きる”をチョイスしようと思う。さらに“生きる”をチョイスした時に、悲しみながら周りの人まで不幸にして生きるか、笑いながら楽しんで生きるかのどちらか選ぶか、というチョイスの段階がきて、では笑いながら楽しんで生きていくためには今すぐ何をしたらいいか、といった二者選択を挙げていく。その繰り返しなんです。確かに難しいですけれど、“良かった”を探すことは可能ですから。 阪神大震災の被災者だった友達が何もかもなくなって毎日“震災飯”というおにぎりばかり食べていた時に、お風呂にも入れなくなった。でも彼は「水道から水が出ることが当たり前だと思って生きていたけど、水が出ることに感動できる自分がいてすごく良かったよ」と言ったことがあるんです。最悪の中から何かを学んでいく人ってたくさんいるんですよね。そういう人は大きくて素敵だな、と思うので、そんなふうに私もなりたいなと思うんです。
――――和田さんも、そうした修羅場をくぐってこられたということですね。
修羅場はそうですね。ええ。もう二度と戻りたくないですね。
□幸せ=愛、だけどお金だってやっぱり大切なのです
――――さらに最近、新しい本を出されたということですが。今度は営業の本ですか?
そうです。『和田裕美の幸せレシピ』でとことん幸せまでいっちゃったので。
――――つまり原点に戻られた、ということですね。
ええ。えげつなくストレートにいきました。『和田裕美の「稼げる営業」になる!』という本です。2年ぶりに営業の本を書きました。 「幸せレシピ」は「幸せは何だろう」ということを突き詰めて書いているんですね。その時、「幸せは“愛”だろう」ということになったんです。愛はチョコボールでいえばピーナッツで、お金とか健康とか外見とかいろんなものは、ピーナッツの周りのチョコのコーティングみたいなものだと。そして愛を感じる人になろう、というのがテーマなんです。 そうすると、だからといってツールを放っておいていいのか、ということになった。新刊の「稼げる営業」というのは、つまりお金関係の本ですが、幸せになろうと思って夢を追おうとした時、物質的な要求と精神的な要求の両方を叶えるのが私達の人生だと思うんです。精神的な要求だけを求めても、今日ご飯を食べられない、今日住むところがない、物質的な要求が満足されていない人は、精神的な欲求も達成できないですよね。だから愛の原点へ辿り着いた後、もう一度お金を稼ぐとはどういうことなのか、真逆の一番端に寄ってみようということなんです。売れる営業イコールお金を稼げる、ということだから、そういうことを書いてみました。
――――楽しみですね。
ぜひ読んでいただきたいです。
――――まだまだお話を伺いたいところなのですが、最後に何か一言いただけますか。
「自己投資」って、すごく大切だと思います。営業の本の中には、お金を使う人にお金が入ってくる、ということを書きましたが、これも自己投資ですよね。このシリーズは本を多く出している方も多いですから、いろいろな方の本を自己投資して買っていただくと、いろんなところにご縁が増えたり自分の知識が増えたりしていきますから、どんどん自己投資してお金を回していただければいいなと思います。
――――ありがとうございました。本日のゲストは『和田裕美の幸せレシピ』の著書、和田裕美さんでした。 今回は、本の中にも出てきました“陽転思考”について学びました。自分自身を2つの角度から見るということも大事ですが、やはりとことん自分を追い詰めていかないとそういう結果は出てこないと思います。どん底に落ちなくてもいいかもしれませんが、ただ思い切って自分を追い詰めてみて2つの選択肢を出すことによって、違う未来が見えてくるのではないかと私は感じました。 和田さん、本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
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