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桂木マヤ
インターナショナル・ダンス・アカデミー主宰 [ 文化・芸術 ]
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桂木マヤ
[インタビュー]
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常に最高の自分であるために(2)
2006.09.10
[ TOPBRAIN RADIO ] あのひとの美意識を聴く!
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美しく振舞うには、TPOを間違えなければ大丈夫だと思います。
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TPOを間違えなければ大丈夫
マダム では、マヤさんの美意識についてちょっとお尋ねしたいと思うんですけれども、このように美しくありたい、このように美しくあるべきというマヤさんの美意識、美の哲学。それから日頃、自分自身の美について意識していることですとか、実践していること。例えば美容ですとか、ファッション、ライフスタイル、仕草など何でも結構なんですけども、それを1つおうかがいしたいのと、2つめはこんな人が美しいと思うマヤさんの理想の人物像がありましたら、是非おうかがいしたいのですが。
桂木 最初の質問では美のフィロソフィーですよね。それは内面が美しい人が私の場合だとそれに値するかなと思うんですけれども。
マダム 14歳からアメリカへいらっしゃっているので、バレリーナとして舞台に立つ時に周りの方を見ると、みんなスタイルもいいし、顔も素敵ですよね。その時に自分自身をどう表現していくかという時はやはり自分の美意識や特長をどう出していくかいう悩みもあったと思うんですけど。
桂木 忘れもしないんですけど、一番最初に向こうの舞台に立った時に全部衣装をつけて、お化粧して大きな鏡というか、姿見を見て、ちゃんとチェックをして舞台に上がらなくちゃいけない。リハーサルの時にはみんないろいろなレッグウオーマーとか上にもこもこ着ているのでそんなにわからなかったんですよね。だけども、アメリカ人の女の子達がばっちり化粧して、髪の毛を綺麗にして衣装をつけると、あまりにも体型が違ったのでびっくりして、これではやはり勝てないと思って、自分にしかできない踊りをしようとその時にもう悟って。
マダム 一瞬で悟られて。
桂木 そうですね。他の人にはできない踊りをやっていこうとその時に。頭を使いましたね。
マダム 頭を。美しくあるべき時には、頭を使われるという。
植松 個性を出すということ。
桂木 そうですね。踊り方を変えたというか。みんなと同じではなく自分に合った踊り、自分にしかできない踊りを見つけていくしかなかったので。
植松 バレエとか踊りに限らず、日常の普段の生活のレベルでもそういうのはあてはまりますよね。
桂木 そうですね。私、だからちょっと変わっているんだと思うんですけれども、みんなで同じものを買ったりはしないですね。たぶん日本の方は安心感があるのか、ブランドでも皆さん同じバッグだったり同じ靴だったりするじゃないですか。そういうのは私の場合、余計に避けていますね。
マダム 今日は黒とゴールドの素敵なお召し物で、いつもとても素敵ですね。人はいかがでしょうか。どんな人物像ということで。
桂木 これも私はアメリカに行って感じたことなんですけれども、その人に合った体型。細いから綺麗とか、背が高いから綺麗とか、そういうのではなくて、私のさっきの踊りのフィロソフィーと似ていると思うんですけれども、その人に合った体型がありますよね。それを自分でわかっていてそれでおしゃれができる人、がおしゃれな人だと思いますね。それが一番綺麗だと思います。この方はちょっと太めの方が似合っているとか、やせた方がいいとか、いろいろあるんですけれども、自分のことがわかっていて、一番綺麗に見せる体型。姿勢や歩き方は綺麗でないと美しくないなと思うんですけれども。
植松 自分のことを知っている人という感じ。
桂木 そうですね。私、広尾に住んでいて、最近よく見るんですけど、若い子で無理してパンプスを履いているんですよ。ジーンズに高いヒール履いているんですけれども、なかなか歩きにくそうなんですね。横断歩道を渡るのに赤になりそうなんだけど、なんか転びそうな感じで。後ろから支えてあげたくなるような感じで歩いているんですけど、ちょっと無理はよくないと思うんですね。
植松 そうですね。余計、歩き方が汚くなって。
桂木 そうなんですよ。
マダム 自分の体を知ったうえで履くのだったら別ですよね。
桂木 パンプスを履くのだったら、パンプスの履き方をちょっと学んだ方がいいんではないかなと。
マダム それでは最後となりましたけれども、マヤさんからリスナーの皆様へ日常生活やビジネス上でも美しく振舞えるためのアドバイスをワンポイントでお願い致します。
桂木 TPOを間違えなければ大丈夫だと思います。
植松 その場、その場に合ったことを。
桂木 そうですね。
マダム 今はどういうふうな時で、どういう状態かというの、よく観察する。
桂木 そうですね。
植松 お話を聞いていると、自分を知るとかTPOもそうですけど、普通にすればいいんですね。普通にその場でできること、ちゃんとやればいいという感じですかね。
マダム 自然体に。
桂木 maximum performanceで。
植松 無理をしないというのが、そこに。
マダム そうですね。
桂木 それも毎日の積み重ねだと思うんですけれども。
マダム 日々の生活を丁寧に。
桂木 そうですね。私も若い頃結構遊んでて、化粧したままそのまま寝て、最近では一生懸命顔を洗って寝るようにしています。最近知ったんですけど、泡状がいいんだそうですよ。オイルではなくて泡。最初は手に泡をいっぱいにしてなじませるだけ。絶対手のひらが肌に触れないように泡だけでなじませて、少しおいて、それは汚いのでさっと流して。もう1回、洗わなきゃいけないんです。それで終わっては、汚れを中に入れてしまうだけで汚れが取れないそうです。泡でメイクを落とした後に、もう1回きれいな泡で。
マダム 泡でメイクを落とすという。
桂木 そう、そう、そう。
マダム それ、初めて聞きました。
植松 一番踏み込んだ美の話が出ましたね。
マダム そうですね。
植松 いずれにしろ、まさにMPI、自然体で無理をしない生き方がいいのではないかということですね。本日のゲストはバレエ指導者、振付師、フィジカルトレーナーとしてご活躍されています、桂木マヤさんにお越し頂きました。今日はありがとうございました。
マダム ありがとうございました。
桂木 ありがとうございました。
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