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浜口直太
国際経営コンサルタント [ 仕事術 ][ 起業 ]
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浜口直太
[インタビュー]
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仕事は基本をきっちりやることで結果が出ます(1)
2007.03.18
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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社長であろうと平社員であろうと注意すべき点は同じ
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社内マニュアルがベストセラーに
川崎 本日のゲストは明日香出版から刊行されている16万部を突破したベストセラー「あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール」の著者でいらっしゃいます浜口直太さんです。
高城 浜口さん、本日はよろしくお願い致します。
浜口 宜しくお願いします。
高城 浜口さんの16万部のベストセラーとなりました「仕事のルール」が手元にあるんですけども、黄色い表紙で“仕事のルール”と書いてあり、その隣に赤いハンコで“たいへんよくできました”と可愛らしいハンコがあります。書店に並ぶとすごく目立つデザインですね。16万部というのはビジネスのベースの本としては今は稀有な存在だと思うんですが、どういうきっかけでお作りになったんですか?
浜口 そうですね、書いた本人も驚いている次第で。そもそも社内マニュアル用に書いていたんですが、ある事件がありまして。それは新入社員が入ってきて3ヵ月間の研修を終えた後になって、その3ヶ月間うちの会社の社名を間違えていた、という事件なんです。それはメールを読んで気付いたんですけど、それに対して本人は何の悪気も無いんですね。涙も出ないくらい悲しくなって「ようし、これは完成させよう」と思った矢先にこちらの明日香出版社さんから「こういう仕事の基本的なルールの本書けませんか」って話がきたんですね。「もう社内マニュアルとして書いています」と言うと「あぁ、じゃあそれを本にしましょう」ということで作ったんですけど、実際に担当者も私もそんなに売れると思っていなかったんですね。売れて1万部かなみたいな感じで。私としては社内マニュアルを本にしたら配りやすいんで助かった、という感じだったんですが。
高城 この「仕事のルール」は割とベースになる部分が多いので、対象としては若手のビジネスマン向けという目的が大きかったんですか?
浜口 そうですね。私自身が勉強出来ないのにアメリカへ渡って、ラッキーにも大手の国際会計コンサルティング会社に入れて一応順調に出世というか、昇格させていただいた時のノウハウでもあって、“小事が大事”じゃないんですけども基本的なことをきちっとやっていけば評価されて結果が出るっていうことを体験しているんで、そのことを知ってもらいたいなと思って書いたんですね。
高城 実際に16万部というと、反響と言うか、いろんな方から問い合わせがあるんでしょうね。
浜口 今は本来ならば家庭で教えなきゃいけないこととか、学校で教えなきゃいけないことを教わってないわけですね。ですから会社に入ってきた時にあまりにも社会人として基本的なことが出来てなくて驚かされる毎日なんです。うちだけがそうなのかな、と思ったらこれ出してみて反響見たら「うちもうちも」ということで上場企業の社長までこれを教科書に使って役員集めて研修やった、という話で驚いたんですね。あと、小学校の校長先生が教員集めてこれで研修したりですね。非常に基本的なことなんですけれども、やはりこういうご時世で家庭、学校で教わらないまま社会人になってしまってそれが仕事上非常に問題になってくる、と。特に客先で問題を起こしていると、これは学校や家庭では見逃せても会社としてはそんなことやったら潰れちゃいますから、だから使われているのかな、と思います。
自分に当たり前のことは他人にとって当たり前ではないことが多い
川崎 この101のルールは、ほぼやっているようでやっていない人達がすごくいて、読者もいろんな方達が対象になっているということですよね。
浜口 最初、300位あったんですけど、一番大事な101に絞りこんで。
高城 300が101になったわけですね。「仕事のルール」を拝見させていただいて、いろいろなものが詰まっているな、と思いました。このルール26には“姿勢よく座ろう”とか、ルール27“職場は人生大学”ルール32“本を読んで知恵と運をつけよう”とかそういうお話であったり、ルール47“いつも笑顔で”「あれ?それって当たり前」のような気がしたりとかですね。
川崎 出来てないことばかりですよね、よく考えたら。
高城 でも逆に言うとすごいビジネスのマナーですよね。 “発言は短くポイントをついて”ルール57とか、ルール62“電話に出られない場合は「接客中」と伝えてもらおう”。
川崎 それにはちょっとびっくりしました。接客中と言ったほうがいい理由はなんですか?
浜口 お客様が電話してこられた時に「社内打ち合わせしています」ということで出なかったりすると、お客様が「お客さんより社内のメンバーのほうが大事なのか」という発想になりますよね。ですからお客様と接客しているということであれば、お客さんとお客さんですから同等ですよね。「あぁ、じゃあお客さんを大事にしている会社かな」という。社内にも時には大事なミーティングもありますけど、それはやっぱりそのまま伝えてしまうと「自分よりも社員のほうが大事なんだ」となってしまうんですね。これは前の会社の上司に教わったんですけど。
高城 私がビジネスマン時代で言うと当たり前なんです。それが不思議なことに中途採用の多い会社ですと、いろんなルールがごちゃまぜになってるんですよね。それは自分に当たり前のことは意外と他の人にとって当たり前じゃないことが多いんです。ですからこのタイトルでいう“当たり前だけどなかなかできない”って「なるほどな」と思ったんですよね。
川崎 そうですよね。
高城 これも当たり前なんでしょうけど、私がすごく面白いなと思ったのが「なんでもいいからリーダーを務めよう」ということです。これよく私も部下に言ってたんですよね。一人一人がヒーローになれたらいいな、といつも思ってたんで。まさにそういう部分で「なんでもいいからリーダーを務めよう」というのはその通りだな、という風に思いましたね。101のルールの中で恐らく先輩のビジネスマンですと、多分70ぐらいは「分かってるよ」って感じでしょうけど、30ぐらいは「そうそう、そうなんだよ」みたいな形で、そういう部分で幅広い方に読んでいただいているんじゃないかなと思うんです。先程も少しお話の中に出ましたけど、お読みになった16万人の読者の方で、実際に何か反響はありましたか?
浜口 かなりびっくりするくらいいただいたんですけども、まず一番多かった反響は「元気になれた」ということですね。私が本を書くときは、どんな本を書く時も読み終わったときに「面白かった」とか「楽しかった」っていうのではなくて、「元気になった」「これからまた仕事がんばろう」ということが目的で書いているんです。これも社内マニュアルを書いた時にただ単にルールばっかり強制するつもりはなくて、読み終わって一通りチェックした時に「あぁ、そうか。これを身に付けてがんばろう」と思ってもらえるようにという趣旨で書いたんですけど、それが伝わっていたことが非常に嬉しかったですね。
川崎 ビジネス書なのに元気になれたというのはすごく嬉しい感想ですね。
高城 表紙も見た瞬間に元気になれる色合いですね。表紙の黄色は山吹色と言うんでしょうか。書店に行っても大変目立つと思うんですけど、こういった表紙についてもかなりいろいろと意見交換もしたんですか?
浜口 そうですね。最初に見せていただいた時は本物じゃなかったのでちょっと色が違ってたんですね。非常に下品に見えたので心配して、「えっ?!」って感じで大丈夫かなと思ったんですけど、プロにお任せしようと思って出来上がったら非常に目立ってるし、その割には上品ですし、私としては満足しました。
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