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保田隆明
ワクワク経済研究所LLPパートナー [ 経理・会計 ]
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保田隆明
[インタビュー]
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起業としての競争力をつけるために金融の知識を身につけよう(3)
2007.02.11
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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外資系に対するプレミアムがつき過ぎていて、かっこいいイメージが一人歩きしている
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企業としての競争力をつけていくには、ファイナンシャルリタラシーの知識が必要
高城 この本を書いたあとに「本当は書きたかったな」というテーマはありますか。
保田 2つあって、1つはやはりあまり難しい内容は盛り込んでいないのです。それこそ「実際この資金調達はどう行われているのですか」とか「M&Aはどうなっているのですか」という、どちらかというと解説的なところはあえて省いていますので、そういうのはまた別の本で書きたいですね。もう1つは外資系に対するプレミアムがつき過ぎていて、あまりにかっこいいイメージが一人歩きしているのです。この中では結構ドジな主人公を作ることによって、ある程度現実的なもの見せているつもりなのですが、現実には社内に変な人がいたり、不倫があったりするわけですよ。でももちろんそういうのは書かないですが、何らかの形でお伝えできたらよかったかなと思いますね。
高城 なるほど。私が思ったのは、やはり外資系独特の社風があるのでしょうけど、人が自立していますよね。なぜ人は自立するのかはみんな仕事を通じてだと思うのですが、何か特殊な教育をされているのかなと。私はすごく興味があって、今度知りたいなと。外資系といっても特に金融だと思うのですが、外資系で働くビジネスマンが何に学んだかというところがちょっと知りたいですね。
川崎 知りたいですね。
保田 それはないんですよ。
高城 本当ですか。
保田 ええ。本当にほったらかしですね。赤ちゃん状態で入って海に「チャポン」と入れられて「あと泳いで」みたいな。「いや、わかんないよ」と言うと、「じゃあ、見て」と言って隣で泳いでいる人を見るんですね。そんな感じで「やっばい」と思って、一緒に陸に上がると「どうやったらいいのだろう」と思って、泳ぎ方の本などをバーっと借りてきて自分で学ぶことの繰り返しですね。
川崎 逆に「こうしなさい」「ああしなさい」と言われないから、自分でなんとかしなくては、という気持ちがすごい強くなるのでしょうね。
保田 トレーニングされたという覚えはないですね。
高城 不思議ですよね。まだまだいろいろお聞きしたいことがたくさんあるのですが、是非最後に保田さんの方からリスナーの皆さんにビジネスに生かせる何かアドバイスがありましたらいただきたいのですが。
保田 私がニューヨークに勤務していた時に一番思ったのが、日本の企業とアメリカの企業を比べると一般のビジネスマンがどれだけ金融の知識を持っているかというレベルが違うのです。アメリカのビジネスマンの方が金融の知識をたくさん持っている。実際そういうアメリカの会社と日本の会社が交渉すると、やはり最終的にはお金の話になるんですよ。その交渉で負けてしまう可能性があるので、やはり今後企業としての競争力をつけていくには、こういうファイナンシャルリタラシーの知識は徐々につけていった方がいいのではないかなと思うのです。この本はその1つの先鞭みたいなものになればいいかなと思っています。難しい分野ではないからこそ私は「ワクワク」と言ってるのですが、そういう形で皆さんの方でも楽しんでいただけたらいいかなと思います。
高城 続編が楽しみになってきましたね。
川崎 そうですね。本日のゲストは「投資銀行青春白書」の著者でいらっしゃいます、保田隆明さんでした。
高城 本日はありがとうございました。
保田 ありがとうございました。
川崎 ありがとうございました。
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