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山ア拓巳
[ 礼儀作法 ]
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山ア拓巳
[インタビュー]
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気くばりのツボ/サンクチュアリ出版(1)
2006.02.05
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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人と人との関係は尊敬であり、それが気くばりだと思います
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溢れ出てくる感覚を大切にする
【高城】 今回のゲストは、サンクチュアリ出版から出版されております、12万部を突破しましたベストセラー、「気くばりのツボ」の著者、山崎拓巳さんです。山崎さん、今日は宜しくお願い致します。
【山崎】 宜しくお願いします。
【高城】 山崎さんのこの本は今も着々と売れているということをお聞きしたのですが、ベストセラー作家でいらっしゃる一方でやはりお仕事というとイラストレーター、それからギャラリーとカフェ。ものすごく幅広いお仕事で活躍されていらっしゃるので、1つにというと難しいと思うのですが、メインのお仕事というと何ですか?
【山崎】 メインの仕事としては、学生時代に作った有限会社「拓」という会社がございまして、雑貨の流通の仕事をずっと20年しているのですが、その過程で自分が気付いた法則みたいなもの、これさえ知っていたらもっと上手く物事が運ぶのに、ということを本にずっとつづってきたのが、今までの足跡となっています。
【高城】 実際にカフェもオープンされていらっしゃって、川崎さんは行かれたそうですね?
【川崎】 はい。ちょうど日比谷線乗っていたので、ちょっと降りて行ってみました。
【山崎】 ありがとうございます。
【高城】 言って頂ければ、僕も行きましたよ(笑)。
【川崎】 そうですよね。フッと思いついて。
【高城】 どんな感じのお店でしたか?
【川崎】 すごくアーティスティックな感じで、やはりイラストレーターの方だなと思いました。来た方がそこにあるノートに気持ちを記していったり、ちょっと普通のカフェではない、「あそこに行きたいな」と、フッと1人で思えるようなカフェかなという気がしましたね。
【高城】 1人でも、大丈夫ですか?
【川崎】 1人で平気です。1人の人もいましたね。
【高城】 山崎さん自身がお店に立ち寄ることもありますか?
【山崎】 はい。比較的、積極的に行こうとしています。なるべく来て頂いた人とお話できたり、そこから人と人が出会って化学変化が起きたらいいなと思うようにしています。
【高城】 今現在の活動でいうと、その他今一番力入れている、今まさに進行中のものはどのお仕事ですか?
【山崎】 全ての仕事がそうです。結局、仕事は画材のようなもので、例えば今日は鉛筆で描いてみようとか、今日はインクだとか、今日は何々だというふうに。 表現したい気持ちはいつも一緒なのですが、それが本になってみたり、カフェになってみたり、自分の仕事で携わる人たちと形になっていくので、僕としては分け隔てなくという気持ちが常にあり、今日の表現がそうなったという気持ちです。
【高城】 作品を作る時も、何かを作ろうとすごく決めるというよりも、自分の感覚というか、そういうフィーリングが大事だということですか?
【山崎】 そうですね。結局、考えたところで描いたものというのは、人の心まで届かないのではないかなと思っていて、溢れ出たものがいいのかなと、常に思っています。
【高城】 先ほど、お名刺を頂いたのですが、お名刺にすごくかわいらしいキャラクターがありまして、これもお店の方に行くと見ることができるのですか?
【山崎】 はい。プディンちゃんというものです。
【高城】 かわいらしいですよね。
【川崎】 そうですね。
普段の自分の生活を検証して、気づいた数々のツボ
【高城】 イラストレーター、画家として活躍されている中で、エッセイを書こうと思ったきっかけは、いつ頃だったのでしょうか?
【山崎】 1999年になりますが、絵の個展をNYのSOHOでやることに突如決まりまして、初めての個展をNYで開くなんて、どういう者だということで出版会社の人とお会いする機会がありました。そして、その発想を本につづってみたらどうかということでお話を頂きまして、初めての本を出版するという形になったのです。
【高城】 元々、本を書きたいとか、エッセイを書きたいという気持ちはありましたか?
【山崎】 二十歳の時に夢を100個書こうと言われまして、そのなかには苦し紛れで100個を埋めていく中の1つとして、「本を将来書けたらいいな」と思って書いていたんです。初めての本を書くに至るまでの間に長い文章を書いたといったら、読書感想文ぐらいしかなくて。しかも4つ下の妹の読書感想文を写して出すみたいな(笑)。
だから書くということに関しては、実はどちらかというと劣等感を持っていました。20代の前半、文章を書いてみたこともあるのですが、自分で読んでがっかりしました。今回書く時には、書きたかったというより伝えたいことがあったという感じですね。若かりし頃は書きたかったけれども、伝えたいことはなかった。それが伝えたいことに変わっていった感じだと思いますね。
【高城】 今回のベストセラー、「気くばりのツボ」という作品ですが、こちらの作品を書こうと思ったのは、いつ頃だったのですか?
【山崎】 編集者と「次に何を書きましょうか」という話をしながら、ブレストをしている時になかなか案が出てこなくて、「時代的にいうと今、どんな時代なのだろう」という話になったのです。古いものが今、リニューアルされて、次の新しい時代を作っていくという中で、ネジのようにスパイラル状に進んでいますよね。
【高城】 そうですね。
【山崎】 70年代のファッションが戻ってきたり。「気くばりのすすめ」という作品がすごくヒットしていて、「あの時代の人と人の関わり方と、今の時代の人と人の関わり方は違うよね」ということになったのです。 「今の時代の人と人の関わり方は何なんだろう」と考えた時に、リスペクトではないかと思ったのです。人と向き合い敬意を持った時に、AさんとBさんがお互いに向き合うとその間にできるそのエネルギーの磁場が作品となっていくのではないかと。それが今の形の気くばりではないかと思ったのです。
それで、普段の自分の会話や誰かと知り合った時や知り合った人と次また会う過程の中で感じていること、行動していることを実際に具体的に書いてみようということから「それだったらこんなのどう?」「あんなのどう?」という感じですごく盛り上がって、普段の自分の生活を自分で検証していくような感じで、それを書いてみたということですね。
【高城】 そこから、作品になったのですね?
【山崎】 そうですね、はい。
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