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竹田陽一
ランチェスター経営株式会社代表取締役 [ 経営 ]
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竹田陽一
[インタビュー]
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小さな会社☆社長のルール/フォレスト出版(4)
2005.08.21
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ほとんどの人はたくさん勉強をしなければ 成功は難しいと思います。
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会社の規模で社長の役割は変わることを認識すべき
【主藤】 それはやっぱり恥ずかしい。
【竹田】 恥ずかしい。言わないからね。
【主藤】 やっぱり勉強期間が大切だということですね。その商品なり、業界が定まるまでは何もしない方がむしろいいという。3つめですね、3つめの中小企業が経営不振に陥る原因。3つめ、何なんですか?
【竹田】 経営規模の大小で変わる、社長の役目というのが、これ認識していないと、ちょっと調子が良くなるとすぐ大企業の社長真似して、従業員が5、6人か10人しかいないのに一流会社の社長の真似をして、1千万もする車に乗ったり、いい所に飲みに行ったり、こういうことやってしまうんですね。
経営規模の大小で変わる社長の役目の認識不足がある程度、経営軌道に乗った後の危機ということでしょうかね。
【主藤】 業績がうまくいっている時ほど、そういう勘違いというんですか?
【竹田】 ある程度、軌道に乗って第2の壁でしょうかね。それが経営規模で変わる社長の役目とその認識不足。
【主藤】 この規模で変わる社長の役目というのは、具体的にいうと年商何億ぐらいという目安は、ございますか?
【竹田】 年商というより、むしろ従業員の数ですね。
【主藤】 従業員の数。
【竹田】 10人までは社長も戦略も戦術も全部やるんです、一人で。
自分も商品を売りに行く、集金にも行く、商品の出荷もすると。場合によっては、帳面もつけると。10人を超えると、ある程度社員が育ちますから、自分は戦術をやめて、戦略領域と戦術リーダーの2つの仕事に専念するわけですね。
さらに30人を超すと、戦術リーダーをやめて、戦略領域の仕事だけに入っていく。そういうふうに役目というのは、10人、30人、100人、300人、1000人で、ずっと変わっていくんです。
【主藤】 10人、30人、100人、300人、1000人。
【竹田】 1000人。3000人。そのうえが3000人。3000人から上になると、取締役の数がものすごく多くなるから、そこで初めて取締役が30人ぐらいになると誰が本当の責任者かわからん。そこでCEOというのが出るんですね。
ところが従業員が15人の会社で、名刺にCEOって書いておる馬鹿が居るからね。こういうのなんかが、その典型ね。
従業員の数が増える都度、社員は戦略を考えよう
【主藤】 ということは、会社の規模というのも、年商というよりも従業員の数というのがまず1つのポイント。
【竹田】 従業員の数ね。
【主藤】 従業員の数によって、社長は従業員が少ない時ほど戦術的なこともやるけれども、従業員が増えるほど社長は戦略を考えること。
【竹田】 戦略に徐々にシフト、変えていかないかんのね、役目を。
【主藤】 役目を考えること。目に見えないことを考えるということが、社長の仕事になっていく。
【竹田】 そう。規模が大きくなるにしたがって、競争相手の数が増えてくるし、それからいわゆる敵の数が増えてくる。営業エリアが広くなる、扱う商品の規模が大きくなる。競争相手が増えると競争相手に勝つ方法を研究せないかん。
【主藤】 ということは、従業員の数が増えてきたにもかかわらず、社長がまだまだ第一線で一番数字を上げてくる営業マンを兼任している、これはよろしくない状態。
【竹田】 大体住宅リフォームなんかになると、自分が営業ばっかりやっておくと、使い込みたくなる。
【主藤】 他の従業員の。
【竹田】 社内の使い込みが起こったり、思わぬ事故が起こったりということで、ひっくり返るわけ。規模が小さいのに大会社の真似をすると、自分はまだ一線で働かないかんのに大会社の社長ぶってまともに仕事しないとかね。そこで両極端に分かれていく。
【主藤】 規模に応じた自分での経営のシフトというのも自覚を持たなければいけない。
【竹田】 成功者は直感でわかるんです。そういう規模の変化に自分はどうすべきかが直感でわかる。ところが特別才能に恵まれない人は勉強するしかないということですね。
【主藤】 今回のこの本には、今お話頂いたこの33の法則について非常に詳しく、マニュアルについてのお話だとか、パレードの法則、これは2対8の法則といわれておりますけれども、あと会計中心の経営、なぜそれがまかり通ってしまうのか、事業計画のことまでいろいろ具体的に書いてあります。
是非このお話を聞かれたことをきっかけにして、戦略と戦術の違いから、大企業的な経営と中小企業の経営。何をなすべきか、何をやってはいけないのかという違いを是非勉強して頂けたらと思います。非常に詳しく、具体例を交えて書いてあります。この本は、既に3万5千部売れて、非常にベストセラーになっているんですけれども、どういった反響がありましたか、読者の声というのは。
【竹田】 アンケートというのでしょうか、インターネットで感想がたくさんきましたね。どこがよかったとか、いわゆる規模による社長の役目がやっとわかったとかね。やっぱりそういうのが勘違いなさっている人が多いもんですから、そこのあたりはものすごい反響でしたね。
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