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鬼塚俊宏
ストラテジィエレメント株式会社代表取締役社長
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革新的メガヒット商品は、ウィキペディアのような「共同思考」から生まれてくる
2010.10.02
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革新的メガヒット商品は、ウィキペディアの ような「共同思考」から生まれてくる
〜SNSの脅威〜 今や企業がマーケティング活動をする上で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の存在は見過ごせない。そこには確かに経済圏が存在するからだ。しかし、日本国内では自社の商品・サービスとSNSの特性をうまく結び付けて利益を生み出している企業はまだまだ一握り。多くの企業がSNSの取り込み方、活用の仕方を把握できていない。どうすればSNSを上手に活用し、利益に結び付けられるか?それにはまず、『マス・イノベーション』という考え方を理解しなければならない。ネットサービスの先進国、米国においては、『マス・イノベーション』という考え方がずいぶんと昔から浸透しており、多くのヒット商品・サービスは、この考え方のもとに生まれているといっても過言ではない。この『マス・イノベーション』の代表格といえばウィキペディアではないだろうか。ウィキペディアはインターネットのオープンソースを通じて、世界のありとあらゆるジャンルの知識の集合体を作り出している。もちろんウィキペディア自体は百科事典なので、共同思考によってアイディアが生まれるようなSNSではないが、通常は考えられない驚異的なスピードで、驚異的な量の知識の集合体を完成させている。おそらく、単一の企業レベルではなかなか出来ないことである。実はこの論理こそ『マス・イノベーション』つまり、共同思考なのである。実際、フェイスブックなどのSNSは、米国において脅威的なスピードで新しいアイディアを作り出している。今後、あらゆる分野で、こういったオープンソース化が進み、消費者、開発者、サプライヤーが三位一体となりアイディアを共有する時、まさに革新的なメガヒット商品が生まれるのだ。
勘の鋭い人なら分かるかも知れないが、これから企業にとって、『マス・イノベーション』は 巨大なブレイクスルーを次々と生み出す、大きなヒントと成りうるのである。
「革新的メガヒット商品は、ウィキペディアの ような「共同思考」から生まれてくる」に関する参考図書:
『WE−THINK』(日本未翻訳書籍)
<書籍内容のダイジェスト> 1965年、ノーベル賞受賞者のシドニー・ブレナーはシーエレガンス(線虫の一種)のゲノム配列の解読を始める。研究成果の公開発表とともに他の研究者チームも自主的に研究を始める。いつしかそれはプロジェクト化されテクノロジーを通じて急速にコミュニティの発展へと遂げていった。そこには「WE−THINK」の世界が大きく存在しているのであった。
「WE−THINK」とは一体、何なのか? 情報の格致日進、驚異的な成長スピードに裏づけされているWikipediaを例に政治的、歴史的背景を織り交ぜ「WE−THINK」の存在について詳しく知ることができる。 また著者チャールズ・レッドビーターはファイナンシャル・タイムズで10年間に渡るライターとしての経験を最大に活かし企業経営の広範囲における「WE−THINK」の有効性について余すことなく説明している。 近年、世界的デジタル化の発展に伴い企業価値の成長過程においては“オンライン上”という存在の影響下にあることはもはや疑う余地はない。 SNSで形成されるコミュニティは何を引き込みどのように実現へと導くのか? 本書はマス・イノベーション思考を理解することで絶対的な影響を及ぼす「WE−THTNK」の実態に迫る作品である。
もっと詳しく読みたい方は、こちらから書評を無料ダウンロードできます。 http://www.strategy-element.co.jp/pdf/08836.pdf
提供元:エグゼクティブブックサマリー http://www.ex-booksummary.jp/
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