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橋みどり
株式会社オーエンス代表取締役兼イメージングディレクター [ コミュニケーション ][ キャリア ][ マーケティング ]
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スタイリングは成功のカギ
2010.09.21
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30代に入り、仕事も自分なりに少しずつ任され、楽しくなってきたころ。 初対面の時に人は自分の何処をみるのか、またそれはどのくらい仕事の成功につながるのかを、目のあたりにしたことがありました。
BARNEYS NEWYORKの日本での一号店のオープンニングのスタッフとして働き始めてちょうど2年くらいが経ち、やっと少しずつビジネスもネーミングも世の中に広がってきた頃だったと思います。 私含めてスタッフ全員が清潔で信頼感のあるスタイリングを一人一人が心がけ、日々まだ海のものとも山のものわからないBARNEYS NEWYORKらしさを模索しながら仕事していました。 そんな時、NYの出張が多く、また個人的にもNYに洗礼を受け、かなりかぶれていた私は個性的で、パワフルなスタイリングを毎日楽しみながら着続けていました。 時にはかなりのミニスカートにレースの網タイツ。 そして、その時はやりの真っ赤のパワースーツにパンプスを履いて新宿の街を闊歩する、、、それは今の日本人の働く女性の体験したことの無いかなりのハイテンションなコーディネート、まるでNEWYORKERがのりうったようなそんな毎日でもありました。 どこから見てもなんだか、他の人とは違う、上品だけれどセクシー、そして力強い、、新しいタイプのキャリアウーマン??に自分でもなりきっていた(笑)、、、そんな日々。
初めてBARNEYS NEWYORKでは新卒の採用に踏み切る事になりました。 すると応募総数5000人以上、定員の20倍以上というすごい数の履歴書が届いてきました。 きっと、私達の予想をはるかに上回るこの数字は、もちろん数字が伸びてきたこと、メディアでの露出も増え、認知されてきたこと、またネーミングからくるカッコよさ?お店の新しさなどがあいまった、嬉しい驚きでもありました。 でも、その予想以上の人数をどうやったらきちんと選考出来るのか、また本当に弊社の社員にふさわしい人はいるのかと、皆で悩んだ末、私達社員が何日かに分かれて会社の事、自分の仕事、NYの事などを語る説明会を催す事になりました。 私ももちろん含めて、各部署から選ばれた人たちの熱い仕事や思いはライブ感もあり、この説明会はとても好評でした。 そして、そこでグループディスカッションさせ、数人を選考し、次のステージへ。 またそこから、数人のグループ面接をし、次のステージへ。狭き門をくぐり進んでくる彼らは、とても勇敢で頼もしい、、、そんな感じでした。 私も、最終面接の一つ前の段階での面接を担当した事を、昨日のことのように思い出します。 また、その時に話したこんな言葉を、、、それは、「私達BARNEYS NEWYORK はファッション、小売ビジネスの会社です。今のみなさんのようなリクル―トス―ツに身を包み、同じ髪型、お化粧、話し方、応答の仕方をされているような人では、私達のお店の良さをお客様にご理解頂く事も伝える事も出来るはずがありません。 ですので、この選考をクリア―し次回の選考に進まれる方は自分なりにBARNEYS NEWYORKスタイルで面接に望んで下さい」と。
そして、面接の当日、、、その時話した私の言葉を自分なりに理解し、個性的なスタイリングで参加してきてくれた人数人。 誰もが、私の目から見ても本当にファッションが好き、BARNEYS NEWYORKが好き、、、、そんな思いがとても強く感じられてきました。 自分の言葉で、自分の夢を語る事の出来る人、、、私は嬉しくて面接ではもちろん、そんな彼らに是非一緒に働いて欲しいと、最終面接の進む切符をプレゼントしました。
あの時に、自分らしいスタイリングで最終面接に参加してくれた数人は、もちろんそのあと私と同じ職場の仲間となり、一緒にがんばって働いた事を思い出します。
彼らなりの自分をプレゼンテーションする力は、狭き門を突破し自分の働きたい職場で働くという夢を手を入れる事ができました。
スタイリングは成功のカギ、、、、これは働いている誰もが忘れてはいけない初めの第一歩、なのです。
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