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中野尚範
採用コンサルタント [ 人材採用 ]
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■第7回■ 2ちゃんねるの1スレッドは100億円!?
2007.08.10
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今までインターネットがなかった頃は、ある程度の範囲で、共有価値のある情報でなければ伝染力がなかったんですね。 自分の会社の情報なんて、よほどの大企業でなければ全国に行き渡ることがなかった。 けれど今はインターネットがあります。2ちゃんねるであったり、その他の掲示板であったり、個人ブログであったり、一度WEBに乗っかればいっぺんに情報が広まります。 そのことにもっと企業は敏感になるべきでしょう。社名を検索したら自社のWEBサイトよりも2ちゃんねるのスレッドが上に来てしまうという会社、実際に結構あるんですよ。悪い噂は伝わりやすいです。
けれど、ある意味で言えばインターネットがチェック機能を果たしているということも言えるわけです。 たくさんの人に見られている、チェックされているという意識を企業側が持つことは大切なことでしょう。 噂を書かれることを恐れるのではなく、その意見を生かそうとする気持ちを持ちたいですね。
3年くらい前に、2ちゃんねるの1スレッドは100億円という話を人材派遣会社の社長に話したことがあります。 2ちゃんねるのスレッドは、派遣会社の規模に比例するという話です。 例えば13スレッドまで立っている人材派遣企業は、大体1300億円の年商だと。 今だと2ちゃんねるも以前よりずっと浸透しましたし、1スレッドで年商50億円程度ですね。
どういうことかと言うと、スレッドが立つということは良くも悪くも注目されているからなんですよね。 クレームも多い=働いているスタッフ、派遣社員の数も大変多いということ。 アンチ巨人が多いっていうことは、巨人ファンも圧倒的に多いのと同じです。
それからクレームをつける社員と言うのはある意味、想いがあるからだと思います。 入社時や、仕事をしている中で、その会社に期待していたところが大きいから、期待を裏切られたり、コミュニケーションが不備だと、クレームをつけたくなる。 どうでもいい会社だと本気で思ったら書き込みませんよ。 ですから、企業はネットで騒がれているうちに何か手を打たなくてはいけないと思います。 何も言われなくなるよりはましですから。
少なくとも「言いたいことの言えないやつがネットで鬱憤を晴らしているだけ」なんて思わない方が良いですね。 今やインターネットの掲示板を見たことがない人なんて圧倒的に少数派でしょう。 例えば商品を購入するにせよ、その商品に対して口コミを読むことのできる掲示板を利用するのは当たり前ですから、仕事を探すときも同様です。あなどると取り返しのつかないことになりかねません。 ただ2ちゃんねるにビクビクする必要はありません。
2ちゃんねるの情報もスタッフの受け止め方で、ある意味真実であれば、自社の採用に対する想いやスタッフに対しての体制・待遇などを知らせるためにも自社の採用WEBサイトを充実させる必要があります。 更新履歴を見たら1年前だったり、トップページくらいしかないWEBサイトでは意味がありません。 WEBサイトは、その会社の活性度のパロメーターです。少なくとも見ている側ではそうだと思っています。 「どうしたら採用が上手くいくか」と悩んでいるのならば、まずは自社のWEBサイトを客観的に見つめなおしてみると良いかもしれません。
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