インドネシアは世界第4位の人口2億4000万人の旺盛な内需や安価な労働力を背景に、2011年通年の実質GDP成長率は 6.5%と1997年のアジア通貨危機以降でトップとなるなど、注目を集めている。
インドネシアに進出する日本企業は、2012時点で 1200社余り。
業種別では「製造業」が 約700社(約55%)で、半数以上を占めトップ。次いで「卸売業」(275社、約20%)が続く。
業界では自動車関連の業界だけで 120社を数え、全体の約1割を占める。インドネシアは、安価な労働力を背景とした生産拠点としての側面もあるが、二輪車では世界第3位、自動車ではASEAN最大の市場を持つなど、2億4000万人による内需の強さが特に注目を浴びている。
とりわけ自動車は中間層の拡大とともにいっそうの普及が見込まれており、トヨタや日産、ホンダなど各社は、生産能力の増強を図っている。(帝国データバンク調べ)
製造業や商社以外にジャカルタ市内では物流、金融、ほかサービス企業、そして、空港や港湾地域へは物流企業、そして最近のトピックスとしては特にIT企業の進出が顕著です。インドネシアではとりわけ営業職の求人が一番多い。次点は生産管理や品質管理などの工場関連職。日系企業に関しては語学に関する要求は低く、基本は日系企業向けの日本人に対する仕事が多い。英語力については社内コミュニケーションくらいは欲しいところだ。
また新卒を一から育てたいという企業も多く、キャリアのない人材にもチャンスは開かれていると言えるだろう。
■日本人現地採用の給与相場
営業、オフィスワーク▶1500-3000US$(15-30万円)
管理職、工場技術者▶2000-5000US$(20-50万円)
《日本人現地採用の福利厚生等》
医療保険:だいたい会社サポート
年金:なし
※自分で日本の国民年金に加入する必要がある
●賞与:年1回 12月か1月に賞与が支給される場合が多い。業績賞与がさらに支給されるケースも有り。
●宗教手当:現地ではTHRと呼ばれ、固定給の1か月分が支給される。但し、上記賞与と両方至急されるケースは少なく、どちらか一方が支給されるケースが多い。
●住宅:工場勤務の場合はほとんど有。ジャカルタ都心部の場合はほとんど無い。(全体の約20% *家賃相場:サービスアパート(約3-5万円))
住宅手当が支給される場合は600-800US$(約6-8万円)
●通勤:だいたいドライバー付の送迎あり
●税金:所得税率は最高30%。ほぼ税金は会社負担である。
《ローカルスタッフの給与相場》
●工場ワーカー▶約1.5万円
●中堅技術者▶約3万円
●中間管理職(課長)▶約6.5万円
松本博明 まつもと・ひろあき/人材総合サービスパソナを退社後ZZZ年単身来港。Asian Success社を経て、2005年Career Integration Asia Co.,Ltd. 設立(2010 年Career Integration Co.,Ltd.に社名変更)。本連載へのご意見ご要望は、E-MAIL:info@kananworks.comまで。