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HKM-日商快訊-
[ 中国 ]
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チャイナマネジメントを成功へと導く 中国ビジネス羅針盤 香港法人を活用するメリット
2013.06.29
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現在の香港を取り巻く環境 香港において新規設立される法人の数は、今年に入り、更に増加傾向にあります。
会社登記所の発表によりますと2012年上半期だけで新規登記された法人は72,472件、1日に400件ほど設立されている計算になります。なぜこれほど多くの方が香港に進出されるのでしょうか?
中国にとっての香港 CEPA(経済緊密化協定)は香港と中国両国政府間で署名された。初の貿易自由協定ですが、2012年10月で9年が経ちました。この優遇により香港から中国本土への投資は盛んで、例を挙げますと、2012年10月末までの香港の対上海投資件数は20,152件、総額はUSD788•09億。これは海外からの投資件数のうち約30%、金額ベースでは37%を占めており、中国国内の市場開放は一定の成果をあげているようです。
さて、中国企業にとって香港はどんな存在なのでしょう?中国中央政府が「走出去(海外へ出て行こう!)」スローガンにして久しく、中国にいる外国人でも知らない人がいないではないかと言うほど浸透しています。中国企業は、「走出去」のため香港を利用しているようです。
中国のサイトでも我々と同じように「香港会社の利点」が盛んに討論されています。それを見ると彼らの普段の苦悩が垣間見えます。 中国人にとっての香港の利点にまず「外貨での貯蓄、外貨規制がない」「L/Cの開設」など、中国内外資系企業も直面している問題が挙げられています。そして我々と違った利点では「香港の知名度を利用する、香港ブランドの確立、国際企業としての地位の引き上げ」とあります。
最近(2012年11月北京)も商務部副部長も出席した第11回中国企業「走出去」戦略フォーラムでは、組立製造業の経営方法転換の必要性を取り上げただけでなく、企業との提携方法についても更に国際化を進めるよう言及しています。まさに香港活用を意識した発言と言えるのではないでしょうか。
海外戦略、外国人もなぜ香港を選択するのか? 日本を含む海外企業へ目を向けて見ましょう。ここで中国などへ直接投資や設立を行わず、まず香港拠点とするという、一見手間とも思える方法をあえて選択する企業が少なくありません。それは2012年9月に、アメリカシンクタンクから発表された世界経済自由度で18年連続香港が1位に選ばれた(中国は138位)ことからも分かるように、香港では多方面で企業活動の高い自由度が保障され ているからです。
例えば以下のような自由度の指標があります。
・法の支配︱腐敗・汚職からの自由等 ・規制の効率性︱通貨の自由等 ・小さな政府︱少ない歳出と低い課税等 ・市場の開放︱貿易・投資・金融の自由 全ての項目において高得点を獲得している香港は、「汚職が少なく、規制も少なく、政府が経済の自由を支援し、それを皆が享受できる」場所であるということです。
また、国際的にも認知度のある香港国際仲裁センター(HKIAC)は、中国本土企業にも多く利用されています。海外企業との紛争を解決するには、中立な立場で判断ができる香港が有効だと認知されている証拠でしょう。
次回はそんな香港法人の活用方法や留意点を詳しく見たいと思います。
ナビゲーター 青葉ビジネス・コンサルティング 木谷香織(コンサルタント) ❖ きたに・かおり/香港在住10年を突破。日系商社で6年間、香港・中国・日本と東南アジアを含む貿易に従事。 現在、香港にて会社設立等の様々なアドバイスを行う。鹿をこよなく愛す、奈良県民
(監査法人)青葉公認会計士事務所 青葉ビジネス・コンサルティング
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