ご愛読、感謝――。
本誌編集長の加藤康夫です。
9月は大変でした。未だ予断を許さない状況です。
今号の本誌発行では、ホテル等の公共スペースへの配布を休止しました。そのぶん特集では急遽予定していた内容を差し替えました。
「元気が出るひと言を」
「これからも頑張り続けることができるエピソードを」
突然の電話取材に、心に沁みるコメントで協力を頂戴しました。
改めて読者の方々の熱いご支持に感謝しています。
16日(日)は広州にいました。外から聞こえるシュプレコールとネット上の速報に耳目を奪われながらコンビニで無事届いていた新鮮なオニギリとサンドウィッチを買い込み(すばらしい流通!)、そそくさと部屋へ。その途中、定宿のロビーで日本語生活情報誌をふと見かけました。
タレントや芸人が踊る表紙を眺め、自問自答したわけです。
自分はなぜココにいるのか・・・・・・。
メディアに20年関わっていると、好むと好まざるに関わらず、様々な情報に触れ、時には求められます。
大丈夫か? 今日はどうする?
明日はどうする? これからどうする?
私を含め、ほとんどの日本人が仕事でココにいます。
私もメディアの先輩に手取り足取り教わって、今も一人前を目指す1人。タレントや芸人を表紙に躍らせるために中国に来たわけではありません。
そこで「本誌としてできること」として特集ページを作ることにしました。
そのあとの電話取材では勇気づけられ、同時に、複数の方が漏らした言葉を、今このメルマガを書きながら反芻しています。
「どうせ日本人はすぐ忘れる」
すぐ忘れる日本人――。
今回もそうなのでしょうか。
ちょうど今日(9/25)も深せん市外の日系工場でストライキが発生しているそうです。日本人は自宅待機。
こういうことが続けばしばらく忘れない・・・・・・で良いはずがありません。
本誌に「入郷随俗」を執筆中の著者の指摘を紹介します。
いまや中国に代わる世界経済の牽引役は存在しない、という世界の現実 〜2012年「夏のダボス会議」報告 <日本は、中国の反日デモばかりを見ていると、世界経済の趨勢を見誤ることになる。世界は、反日デモによって中国を批判することなどなく、「日本は何をやっているのだ」と冷めた目で見ているだけなのである。これが世界の現実である>
ようは同情や心配してくれるのは日本人ばかりということ。ビジネスの現場、ましてはアウェイで起きた課題は自分ですすんで解決するしかないのです。
個人的に交流のある「中国でいちばん有名な日本人」加藤嘉一氏(国際コラムニスト)は活躍の場をアメリカ(ハーバード大学)に移しました。
「だったら、お前がやれ!」〜思考停止のニッポンをぶった切れ すぐに忘れないために――だったら自分でやるしかないのです。対案の無い無責任な批判をするぐらいなら、メディアとして何かを形にする。
この機会に仕事にもっともっと没頭してみよう。
今後もアウェイで奮闘する読者の方に役立つ誌面づくりを、この場で改めてお約束します。
(HKM-日商快訊 編集長)